Simple Faith


2004年05月08日(土) 一年の終りに…

今日は嬉しいことがありました。

セントラル・ミシガン大学は昨日で学年末テストが終了しました。学生たちは次々と寮から荷物を運び出し、実家に帰って行きました。

ビルも、今日の午後3時までに寮を出なければならず、礼拝には来ましたが、その後、教会員の家で持たれた昼食にも行くことなく、荷物をまとめるために寮に戻りました。

教会でビルと話していた時、昼食はどうするの?と聞きました。一日くらい食べなくても大丈夫、と言うので、じゃあ、さっと私たちの家に寄って冷蔵庫にある残り物を持って行きなよ、と言い、ビルは私たちの家に寄りました。

そしてタッパーに残り物を詰め、パンを付けてあげると、ビルは突然しおらしくなって、「僕、この食べ物をもらうに値しないよ…」と言うのです。ジョンが「何を言ってるんだよ!」と言いました。

そしてタッパーを持って玄関を出ながら、ビルは「ジョンも律子も、今年僕に本当によくしてくれたよ…」と涙声になるのです。ビルは、普段はしんみりとは正反対の性格で、いつも弾丸のように喋る男の子なのです。「私たちだってビルに感謝してるんだよ!」と言うと、ビルはにっこり笑って車に乗りました。

お昼ごはんの後、イヴァとピエールの家に行きました。2人は、カリブ海の国出身のセントラル・ミシガン大学院の学生で、イヴァはSDAの学生です。私たちの来る前の年、2人が一緒に住んでいることが教会の一部で問題としてあがり、牧師たちが彼らと話し合いを持ちました。牧師や教会員たちは、結局は2人が決めることで、2人が一緒に住み続けることにした時点で、それ以上2人に話すことをやめ、教会に来るように励ましたようですが、結局2人は教会や学生のグループにほとんど来なくなってしまいました。

私たちは、ここに来た時2人の名前を聞きましたが、つい最近まで会ったことがありませんでした。数週間前に初めて会い、今回2人とも卒業だというので、カードを持って行ったのです。

行くと2人はリビングルームで聖書研究をしていました。そして私たちも加わり、一緒に学んでそれから色々な話をしました。すると、話せば話すほど、ピエールとジョンの関心事がとてもよく似ていることがわかりました。ピエールとジョンは2人ともとても興奮し、喜びました。

ピエールは卒業して自分の国に帰ることにしているのですが、いろいろ話した後、「あなたたちが、ここにいるというだけで、ここに残りたい気分だよ」と言いました。イヴァも「今まで、安息日の午後にこうやって尋ねてきてくれる人はあまりいなかったんだよ」と言ってくれました。

ビルにしても、イヴァとピエールにしても、私たちにとってはとても意味のあることでした。キャンパスでの働きは、決まった仕事があるわけでなく、短期間で結果が見られるわけでもない、報われにくい働きです。そして、そのために、自分たちの働きがどんな変化をもたらしたんだろうと圧倒されて、落ち込んでしまうことも簡単です。

神様はそれを良くご存知で、この一年の終りに私たちに励ましをくださったんだなあと思いました。神さまは、私たちが高慢になる時には現実を見せてくださり、落ち込んでいる時には励ましてくださり、その時その時の私たちが必要としていることをちゃんとご存知なのだなあと思い、感謝したのでした。



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