Simple Faith


2004年04月29日(木) ドリスの農園とジャック

昨日の夜から風邪を引いて熱が出て、寝込んでしまいました。
教会で仲良くなったシェリーが引いていて、それがジョンにうつり、とうとう私にもうつってしまったみたいです。

でも、少し書きたいことがあるのでちょっと起きてみました。

それはジャックという青年のことです。
教会に求道者のドリスという女の人がいます。彼女は植木などを売るビジネスをしていて、毎週祈祷会で会うので仲良くなりました。彼女のところには、グリーンハウスがあり、またたくさんの動物がいます。シャーペイが約10頭(ブリーダーなのです)、ニワトリたくさん、アヒルたくさん、七面鳥、孔雀ひとつがい、そしてエミューひとつがいです。エミューとはオーストラリアにいる、飛べない大きな鳥です。ダチョウほど大きくはありませんが、立つと私の背よりも大きいです。最近生れた雛もいて、猫くらいの大きさで、自分のことを人間だと思っています。

それはさておき、このドリスのビジネスでは、7〜8人くらいの若者が働いています。彼らは、家庭環境が必ずしも良くなく、大学に行くこともなく、麻薬などに手を出して、警察にお世話になったりしている10代後半から20代前半の若者たちです。

ドリスは、彼らに神さまのことをことあるごとに話し、彼らの何人かが聖書に興味を持ち始めました。シェリーもここで最近働いていて、ドリスと2人で証をしていたのですが、数週間前、ジョンに彼らと聖書研究をしてくれないか、と頼んできました。

ジョンは、クリスチャンになる前は、どちらかというと彼らのようなタイプだったので、彼らに対する思いが大きいらしく、喜んで引き受け、3週間くらい前からドリスの農園?に行って聖書研究をしています。初回はグリーンハウスの中で丸くなって座り、2回目は芝の上でアヒルが大騒ぎする中、聖書を学びました。

その中にジャックという22歳くらいの若者がいます。私たちが行くようになる前からしょっちゅうドリスが祈祷会で名前を挙げていました。彼らの中でも一番興味を持っているみたいです。ジョンは彼に会った後、「ジャックは、まるで昔の自分を見てるようだよ」と言っていました。

初回はダニエル書2章を学びました。もう一人、エリックという若者もとても熱心に聞いていて、色々な質問を熱心にしていました。2回目はマタイ24章をはじめとする、再臨のしるしを学びました。初回にはいなかった子たちもいて、みんな聖書を開くのに四苦八苦しながら熱心に聞いていました。

今週は3回目のはずでした。が、ジョンは日曜日から風邪を引いていて寝込んでいました。月曜日、シェリーから電話がありました。ジャックが以前の犯罪のために、刑務所に入れられてしまったのだそうです。90日間の予定です。

電話を切った後、ジョンが言いました。「ジャックが刑務所に行ってしまった。でも、その間も聖書を勉強したいって言ってるんだって!」

早速ジョンは刑務所に電話して、手続きの方法を調べました。そして翌日の火曜日、私が文書伝道のトレーニングをしている間に刑務所に行きました。本当なら、牧師だけが入ることを認められるのですが、ピピン先生からミッショナリーとしての証明書をもらっていたので、入ることが許可され、ジャックを聖書を勉強することができたのだそうです。

ジャックは、ジョンがこんなに早く来たことを喜び、心を少し開いてくれたのだそうです。小さな時に親に連れられて教会に行ったことがありましたが、その教会では信者が手を挙げたり飛び上がったり、床の上を転がったり、叫んだりしていて、とても怖くて2度と行きたくないと思ったのだそうです。私たちが初めて農園に行った時も、きっと同じようなことをするんだろうと、どきどきしていたのだそうです。

また聖書研究を始める前後から今までの3週間、アルコールとタバコをまったく摂っていないのだそうです(麻薬は吸っちゃったけどね、と言っていたそうですが…苦笑)。「僕の中で何かが起こってるみたいだ」とジャックは言ったのだそうです。

2人は、週に2回勉強しよう、と同意したのですが、刑務所の規則で週に一回しか行くことができず、また来週の火曜日に聖書研究をすることになったのだそうです。

ジョンは、「彼らみたいな若者は最高だよ!大学生の中には高慢で、自分が何もかも知ってると思ってるような子達がいたりするけど、彼らは何をやってもうまくいかなくて、心の錨となるものに飢え渇いていて、余計なキリスト教の知識もないから、とっても素直にメッセージを受け入れることができるんだ。彼らがクリスチャンになったら、素晴らしい神さまのための働き人になると思うよ。」と言っていました。

ジャックや他の子たちのことを、どうかお祈りしていてください。



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