2006年07月10日(月)
美しい去り際なんて、なかなか演出できないもんだよね
自覚してしまったら「天才」も「凡人」になる?


W杯が終わった。
あたくしの中では、永遠のヒーロー(爆)であるドイツのオリバー・カーン様が最後の最後に大活躍。
嗚呼、所詮このスポーツも突き詰めると「人間関係」を濃縮した世界なのねぇ・・・・と、
個人技だけではどうにもならない大きな壁の存在を、思い知らされたわけで。
最終的にフィールドの中でプレイできる11人にエントリーされるために、
色んなことを辛抱したり、押し殺したりしてるんだろうなぁ・・・・なんて思うと、
欧州スタイルの組織サッカーもなかなか難しいもんだよな。
南米スタイルの奔放さがキラキラして見えるけれど、あのキラキラの裏側には
また別の恐ろしい苦難が隠れている。
サッカーというフットボール競技に、国を挙げてまで盛り上がるこの風潮は、
まだ日本にとっては馴染みの薄いものだったりするけれど(この国にはまだ歴史がないから)、
この国の歴史にサッカーが付随するようになれば、
カーンの悲哀やロナウジーニョの笑顔の本当の意味ってのも、ちゃんと理解されていくのかもしれない。


今大会、たまたま見ていた試合で「あ、いいのを見たな♪」と思えるゲームがあった。
ポルトガルのプレイだった。
とにかくテンポが良くて、予選リーグの時からリズム感ばっちりで、見ていてすごく気持ちよかった。
まさか決勝トーナメントのベスト4まで残るとは思わなかったけれど、
それでもあぁいうプレイが、上位4ヶ国の中に残っていくっていうそういう現実は
清々しく感じ、大会が終わった今でもとても印象に残っている。


さて。
中田英寿とジダンですが(爆)。<唐突すぎ( ̄∇ ̄;)
時代と国家が味方をしているか否かで、こんなにも引退劇に差が出るものなのかと
同じサッカー界での出来事なのに、あたくしは色んな意味で感心してしまった(苦笑)。

ジダンの一件は、まだ真相が解明されていないのでどうともコメントがしがたいのだけど、
今、巷で「こんなことを言われてしまって、キレたんじゃないか??」と噂されているようなことを
もし本当に試合中に言われてしまったのだとしたら、
コレは彼じゃなくてもキレるだろうな・・・・と、少し同情してしまったけれど。
確かに、試合中の彼はニュートラルな時とは違って、とても荒々しく、紳士的でもないと言われてるけれど
母や姉を侮辱されたり、人種差別的発言をされたりすれば、彼じゃなくても頭突きするだろう??
と、あたくしなんかは短絡的に思ってしまいますけれどね。

日本のメディアの中には、

「もし、本当に屈辱的な発言をされたのだとしたらば、
相手(イタリア選手)の方が明らかにフェアプレイの精神に欠けるのだから
いつまでも黙っていないで、きちんと真相を明らかにして早急に釈明をすべきである。」


なんて言っている人もいるけれども、ここが欧州と日本の歴史的背景の違いから来る
価値観の相違のような気がする。
恐らく彼は、あのピッチの中で、サッカー選手として以前に、人間として激昂してしまったことを
恥じているのかもしれない。
あの場所では、人間である前に「サッカー選手」であるということに誇りを持って
きっと今まで遣り通してきただろうから、それを最後の最後にあんな形で一発退場を喰らってしまったのが
単純に恥ずかしくて恥ずかしくてたまらないんだろうな・・・・。
こういう場合、いくら「相手の方が悪いんだから・・・・」と周囲が慰めたところで、何の意味も為さない。
本人の意識が高ければ高いほど、許されないボーダーも凡人とは違うのだから。
記者投票で、彼がMVPに選ばれたらしいが、そんなことで彼の収まりがつくとは到底考えられない。
まぁ・・・・1つだけいえるのは、優勝したイタリアよりもジダンの勇退の方が
世界的に話題を集めることができるネタだったという事実。
彼が頭突きをしなかったら、この勇退劇はどうなってたんだろう?
どこからどこまでが演出で、どこからが素だったのか、ちょっと興味がありますが(苦笑)。

・・・・と、コレを書いているそばから、FIFAが問題視し始め動き始めました(爆)。
ジダンは英雄なので(こらこら)、人格の扱いも凡人とは相当違うなぁ。



一方。
あたくしの中では、「オマエ、ふざけすぎだよ??」という位置づけにしかならない
中田英寿の引退発表( ̄∇ ̄;)
最初、聞いたときは「え?? このタイミング??」ってな感じで、驚いたというよりも呆れた。

確かに、「天才」「孤高のプレイヤー」としての呼び声が高く、
日本の中では少々異色な雰囲気の選手であり、そこはきちんと評価されるべきレベルの高い人だと思う。
実際、評価され続けてきたわけだし、その評価内容は妥当だとも思っている。
この引退を、早すぎるだとか、引き際をきちんと見極めただとか、あれこれ騒がれているわけだけれど、
あたくしに言わせれば、早いとか遅いとかじゃなくて、
自分の立っている場所と、自分がやらなければならないことを
この人は究極、わかってないんじゃないかなぁ・・・・っていうのが露呈されただけのような気がして
本当に気分が悪くなった( ̄∇ ̄;)


ん〜っとね。
わかりやすくいうと・・・・。
「司令塔」(指令塔??)という肩書きを与えられて、実際にチームの中でもそういう役割を担い続けてて、
そういう立場にいるにもかかわらず、「孤高」でい続けることに不自然さを感じないことだったり。
スポーツで食っていくことに対する「責任感」みたいなものがどうも希薄・・・・というか
子供っぽいような感じがしたり。

子供のわがままの延長のような引退劇を「勇退」とするのはどうなんだろう??

と、あたくしは彼がこの世界から退くのを発表した時にそんなふうに見ていたので。
29歳にもなって、自分の勝手だけで物事を続けたりやめたりできるほど、世間は甘くない。
普通の29歳ならば、そのくらいの「自覚」と「認識」はあるものだし、
ない人々は、究極の天才かニートかのどっちかなのである。


中田氏は天才の側の人間なので、自分がサッカーの世界でここまで上り詰めて、
それでお金がもらえたり、暮らしていけたりすることが当たり前だと思っている。
でも、実はそれは当たり前なことでは決してなくて、ごく一部の人だけに与えられた
「特権」みたいなものなのだ。・・・・天才にとっては、当たり前のことなのかもしれないけれど。


あたくしは思った。
この人、もう少し自分をきちんと管理できる人ならば、プロっぽい感じがするのかもしれないなぁ・・・・と。


前に何かで見たんだ。
スポーツ選手って、どんなに不摂生にしている人でも、自分の身体の中に入れるものに関しては
ちゃんと頓着していて、自分で管理できなくても傍に管理をしてくれる人というのをおくものだけど、
中田氏は、そんな方面でも孤高で(苦笑)、未だ究極の偏食家であるということを。
おいおい・・・・( ̄∇ ̄;) 仮にもスポーツで身を立てているのだろう?
それに、かなりいい年齢なのに・・・・。
今更、「偏食」を取りざたされるのってどうなわけ??
何だかガッカリ( ̄∇ ̄;) すごくつまらない。


この事実を知ったのは数年前のことで、その時は彼も自分の引退のことなんか考えてなかったと思う。
まだまだイケる! そう思っていたと思う。
実際、そうだったんだとも思う。
だけどさぁ・・・・やっぱり現実はそんなに甘くないよ。
お菓子大好き♪ 野菜は一切食べません♪ なんて公言しておいて、身体がついてくるわけがないのよ。
25くらいまではそれでも通用していくと思う。
だけど、それ以後はそうはいかないっていうのが、自然の摂理で、
ちゃんと自分と向き合って暮らしていれば、そういうのは自ずとわかるし、気付けるし、
先人の教えっていうのも、生活にちゃんと入ってくるはずなのだ。
どうして肉や穀物だけではダメなのか。
身体を労わるっていうのはどういうことなのか。
そもそも摂取するものに偏りがあるから、いい大人にもなってこんな基本的なことに気付けないのだ。
天才だけど、脳みそが凝り固まっているようなそんな印象を受けてしまう。
さっきも言ったけれど、すごく子供っぽいし、薄っぺらい。


あたくしが、天才と称される彼に一体何を求めているのかというと。
サッカーにせよ何にせよ同じことだけれど、1つの種目をずっと続けられるということに対して、
もう少し「感謝」と「責任」を感じた方がいい・・・・と思うの。
思うように身体が動くということ、凡人にはないセンスが自分には備わっているということ、
きちんとメンテナンスを心がければ、その身体はもっと機能的に働くということ、
努力だけでは何ともならない凡人が世の中にはいっぱいいて、
そういう人たちの上に自分が立っているんだという自覚、
別に長く続けることだけが美徳だとは思わないけれど、エキスパートっぽい姿勢というのはあると思う。
一流と呼ばれるだけのボーダーは存在すると思う。
そういうのも全て無視して「オレ様スタイル」だけを貫こうとしたって、
今後、絶対どこかに無理が生じる。
彼が「一流」と呼ばれることに違和感を感じるのは、あたくしの目にはとても「一流」には見えないから。
でも世間では「一流」と認識されているので、せめてそれに堪えられるだけの器で以て
サッカー界からの勇退を考えていただきたいもんだよなぁ・・・・と、そんなことを思う。


この人。
野菜食べてりゃ、40までもったんじゃないの?? と思うんですが(爆)。
野菜を食べないから、あんなに突飛で、よくわかんない才能を発揮しつつも、
世間で認められたのかもという、逆の考え方もあるんですけどね。
この人の引退は決してかっこよくはない。
自分が天才だということに、うすうす気付いているんじゃないかなぁとも思う。

でも、表題にもしたけれど、
自分で天才だと自覚しつつある人は、やがて、天才ではなくなっていくんだよなぁ・・・・。
天才だ、一流だともてはやされて、彼は自分の才能がどちら向きなのか、探り始めてしまった。
きっと他の世界に転身したら、あっという間に凡人化していく気がする・・・・。

他の世界では、一流でも天才でもないということを、偏食家の彼は早く気付いて、
できれば野菜を食べられるようになれば、今後20年くらいは、同じように稼ぐことができて
不自由なく暮らしていくこともできるんだろう。

↑それはそれでいいんだけどね♪

あさみ


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