2005年03月28日(月)
金八評/第7シリーズは玄人ばかり


さてさて・・・・。やっとこさの金八評ですが、今回はどうしたもんだか、少々難しいです。

【難しい理由 1】
 まぁ、如何せんチョイスされたテーマが重いのなんのって。
 主だったテーマは「ドラッグ汚染」についてでしたけれども、それ以外の小さなテーマが
 他シリーズでは主題になっちゃうくらいの規模だった気もして、1つ1つ検証していくのが
 非常に困難な作品になっちゃいました。

【難しい理由 2】
 小山内美江子氏の急な降板(つか、急病にて執筆続行不可能。とりあえず持ち直したみたい。)で、
 途中から脚本家が変わってしまい、他シリーズとの比較の仕様がないというのと、
 昔からある小山内ワールドにおいての論評が非常に困難になった。
 そりゃ確かに、演者は変わっていないわけだけど、書き手が変われば演出だって変わるし。

【難しい理由 3】
 10時枠という、微妙なポジションに移ってしまったこと。
 これによって、当事者である中学生たちに向けてのメッセージ性が少々薄らいだようにも思える。
 無論、主題に関しては、大人側がガッツリと視聴して、それに関して思慮深くなるのが
 当然の流れではあるのだけど、当事者の中学生が置いてけぼりでは、主題の存在がもったいない。

等が挙げられるわけでして、ずっと連続視聴を続けてきたにもかかわらず、感想は?と聞かれると
おいそれと一本化したものが出てこない。
これが恐らく、今回の主題に向けた創り手側の思惑に違いないところではあるだろうが、
ここまで難しいなぁ・・・・と思ってしまうとは、視聴開始当初は思いも寄らなかった。


ま、こんな状況下ですが、少しずつ書いていこうとは思います(苦笑)。
今まで続けてきたわけですし(爆)。


最終回に関しては賛否両論あるかと思いますが、あたくしは今回、特別なツッコミどころもなく、
そして、賛でもなければ否でもなく、収まるべきところに収まったのか?? みたいな感じです。
ドラマ的には、丸山しゅうが少年院送りではなく保護観察を勝ち取って、まぁ、改変時期の
2時間スペシャルか何かが組まれた時に、また騒動を起こす・・・・っつうのが理想的なわけですが
小山内先生の体力を考えた時に、すぐに2時間スペシャルが組まれるものとも思われず、
ここはいっちょ、確実に初等少年院送りにしてしまう方が、扱いとしては視聴者も納得するだろうし、
丸山しゅう同情票というのも集まるし、主題に関して、どんだけ怖いもんかというのも明確になるし、
というわけで、終結に関しては問題なかったと思います。

今まで、あれだけツッコミを続けたあたくしですが、今回に関しては何だかねぇ・・・・
生徒役の30人に関しては、その辺のタレントよりも役者魂を見出しちゃったせいか、
どうにもツッコめないわけですよ。
特に狩野伸太郎
アレに関しては、成長の度合いであるとか、人格が変わったようだとか、
当初と最終回とでは評判も随分違うんですが、それは彼が役者だからです。
初回、あれほどに担任教師を小バカにする生徒は見たことがなかったんですが、
ガチンコだったんですねぇ・・・・つか、素人じゃあんなこと、怖くて出来ないんですよ、実際問題。
きちんと役作りができて、演出や脚本家からの意図を確実に汲み取ることが出来て、
加えて、撮影時の自分のポジションやテンションの上げ下げの仕方、30分の1にならない方法、
全部をわかっていて、初めて、あぁいう表現になるわけなんですなぁ。

この他にも、CM、映画、ドラマ、舞台できちんと芸歴のある人間が勢揃いして、
現場の雰囲気をきちんと知っている平均年齢15.1歳たちは、「史上最悪」と称されつつ、
実は現場の評判は「史上最強」だったわけなんです。
このように、大人側だけではなく、子供側の役者がきちんとしているので、
多少の取りこぼしはどうでもよくなっちゃうわけなんですね(苦笑)。
芝居のうまい、へたはこの際どうでもよくて、例えば、いつの間にか伝統になってしまった
「ソーラン節」1つ取っても、他のどのシリーズのメンバーよりも上手いんですよ。
劇中では「史上最悪」なんですが、役者たちは「史上最強」なので、こんなふうになっちゃうわけです。
見応えはありますから、ギャップに違和感を感じても、「まぁ、いっか♪」になってしまうのが
すんごく怖いんですが、とりあえず、あのクラスの中には、もう既に
ガンガン売り飛ばしている「子役」出身の子も沢山いる上、大手事務所の若手と称される粒揃い
だったりもするので、多分、歴代シリーズの中で一番息の長い活動をしていくメンバーが多くなる
と推測されます。


この作品から滲み出てくるデメリットは・・・・そうだなぁ。
明確にすべきポイントと曖昧にすべきポイントの線引きが、まだちょっと甘い感じがしたことかなぁ。
完成度は決して高いとは思えないんですが、悪くはない・・・・そんな感じ。
1カット、1シーンずつを取り出してみると、良質ではあるんだけど、
それをつなぎ合わせた時に、どうなんだ?? ということくらいで。<これが大問題なんだが(爆)
あたくしもクセで、1カット、1シーンずつに込められたものをけっこう細分化して見ちゃうんです。
丸山しゅうの家の中の暗さ設定であるとか、小塚崇のマンションには歴代3Bの
誰と誰が住んでいる(爆)とか、稲葉舞子のお屋敷さ加減であるとか、
今更ながら凄くレトロな感じに落書きされた壁であるとか、そういうのをピンポイントで見ちゃう。
これをきちんとつなげて見ると、おかしなこと万歳にもなるんだけど、
何でだろうなぁ・・・・今回あんまり気にならないんだよなぁ。

↑驚きの高層マンション(爆)

あのマンションに住んでいた歴代の3Bたちは、何やかんや大変な目に遭ってるんですよね。
小塚崇の待遇は、いつぞやのシリーズの小峯麗奈演ずるところの、広島美香に酷似してる、と
まぁ、こんな具合です。
家庭が経済的に破綻して、行きたかった私立高校を諦めねばならず、
挙句の果てには飛び降りるのにもってこいのベランダ( ̄∇ ̄;)
歴代のシリーズを、つぎはぎにしてハイパー級にしたのが第7シリーズ。

やっぱり、未だ丸山しゅう逮捕シーンには納得がいっていないわけなんですが(笑)
気の休まるヒマのないこのシリーズでは、第2シリーズのトレースをすることが解決策の1つ・・・・
と考えた方が、無難なんですかね。

もう、金八がやめるか否かなんてどうでもいいです(爆)。
彼は何だかんだいって、何度も不死鳥の如く復活を遂げていますから、今回で教壇を降りたとしても、
別段不思議ではないし、もう、そのことについてギャーギャー騒いでも、
今度は教育長が「やかましいわ!!」とか言っちゃうかもしれません(笑)。
全国初の理事会運営の中学を目指す桜中学は、教壇に金八を残しておくよりも、また教育委員会に
戻した方が、幾分、得策かもしれません。
そういや、荒谷二中との合併問題、宙に浮いたままですがどうなんですか?>和田教育長


加えて、忘れてほしくないのは、前任千田校長の取り扱いです(爆)。
遂に、卒業式にも呼んでもらえませんでした。そんなにお悪いんですか??
兼末健次郎たちにボコボコにされた、中野先生は用事がなくともきちんと出席してらっしゃいましたけど
ということは、下手な自己流リハビリが祟って、歩けないくらいに悪いんですかっっ??
北先生!! お見舞いに行きなさい、金八の進退よりもあんたはそっちに行きなさい( ̄^ ̄)
つか、既に教育委員会から追放の辞令でも出ましたか??
前任校長不在のまま、理事会立になっていき、既に、板橋新校長に乗っ取られ気味の桜中学は
確かに平和を取り戻してはいますが、基本的人事についてはどうなの??
仏の顔の和田教育長が、裏では結構アコギなことをやっていそうで、非常に気になります(* ̄m ̄) ププッ


北先生の話題が少々出ましたが、今回のシリーズでも素敵です・・・・金田明夫( ̄¬ ̄*)♪
何だかあたくしは彼のとりこにでもなってるかのようですが(爆)、
他人とは別ポイントで感動の涙が滲み出てくるあたくしは、今回も、
伸太郎の答辞よりも、しゅうの送還よりも、北先生の激昂に涙が出ましたね。
あの人は、日和見主義を貫き通していても、結局最後は情に絆されてしまって、
管理職を裏切るんですよね(爆)。出世したいだろうに、させてもらえない北先生(涙)。
最後の最後に金八に同情するから、悲しきかな中間管理職の等身大の悲哀が滲み出てきて、
役者としては為所満載で、羨ましくなっちゃいます♪
生徒からして玄人揃いな中、大人たちは食われまいと必死ですが、
北先生レベルになると別ですなぁ・・・・見ていてこの悲哀も壮観でしたわ。


万人がツッコミそうな、伸太郎の答辞に関しては、個人的にはスルー。
アレでいいです。きちんとキャラが立っているのは、彼しかいないし。


あと、坪井典子と車掌の恋物語の下りが、今回のシリーズの中で一番安心して見ていられた回
かなぁ・・・・二人ともそこそこ芸歴があって、上脇結友にいたってはベテラン子役じゃん??
金八が車掌に向かって、

「典子って笑う時に、こうやって首をちょこっと傾げるよな♪ かわいいよなぁ、こうやってなぁ。」

なんていうシーンがあったんですが、ホントにかわいいんで許せてしまうんですわ(爆)。
まぁこの回に関しても、車掌のトラメガ依存症がドラッグと結びついて、重いに違いなかったんですが、
このシリーズで、唯一、かわいいお話でした♪
黒川智花に関しては、特筆すべきことはここではもうないでしょう(笑)。
オスカーで頑張ってってください。次の仕事もすぐきます(爆)。
あと、ジャニーズの方々も同じです(爆)。

個人的には、園上征幸をやった平慶翔くんの今後の活躍を大いに期待したいところです。
未だ荒削りですが、最初、「コイツ、ジャニーズ??」と思ったくらいだったので、
そのうち、高校生を多く多用する「ごくせん」とか「H2」とか「ウォーターボーイズ」みたいな
ドラマがまた頻発すれば、彼が重宝にされることは間違いないでしょう♪
ホント、今後に期待ですわ♪


そんな感じで、今回の第7シリーズは、正に主題よりも役者の登竜門的な存在感の方が強く、
確かに、終わり方に疑問を持ってらっしゃる方々は多いでしょうが、仕方ないですから、今回は。
そんなことよりも、素人は一切集めなかった今回の30人の今後が非常に気になるところです。
個人的に肩入れしている人も無きにしも非ずなので(笑)、そういう人が今後、急成長を遂げることを
楽しみにしたいところではあります。

↑言いたいことは沢山あるが(爆)

言いたいことといえば!!
最終回、4時間スペシャルと銘打っておきながら、
そのうちおよそ1時間がダイジェストとはどういう了見だ、TBS!!
ドラマそのものよりも、制作側に何だか率直な怒りを感じてしまった最終回でしたとさ。

今後、この番組のシリーズを続けていくのならば、どうやって収拾をつけるのか・・・・
例えば、すげぇ美味しいポジションだった上戸彩の力は、今後もう2度と使えないこととか、
あれ以上に酷いクラスを作るにはどうしたらいいかとか(爆)、まぁ課題が山積していく番組なだけに
もし仮に第8シリーズが出来るのだとしたら、金八の進退よりも、
ここまで崇拝者を増やして、社会現象まで巻き起こし、順繰りに酷いクラスに仕立てていった歴史も加味し
どうやって1つのクラスを作るのか、非常に見モノ。
さぁ、次のハードルは「30年」だぞぉ・・・・(大変だぞぉ・・・・(-。-) ぼそっ)

あさみ


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