2004年11月28日(日)
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私が生きていた証のために |
先日・・・・。 初めて空白をあけたまま、色紙を発送した。同朋・かの子がその空白のところに 似顔絵イラストを描いてくれる手筈になっていて、あたくしは少々不安になりながらも、 それでも彼女のセンスを全面的に信じた上で、封をして局に持ち込んだ。
初めての合作、初めてのコラボだ。
吉と出るか、凶とでるか、甚だ不安な点は沢山あったけれど、この色紙を受け取ってくださった 2人の女性は、とても感激してくださったと、かの子からこの日、メールで連絡があった。
完成作品は、彼女のところで撮影されたので・・・・というか、デジカメで撮影するに 要領がまだまだわからなかったらしく、急遽スキャニングしてしまったため、 画像の端っこが切れ気味ではありますが、メインは彼女が描いてくれたイラストですので、 それをここでご紹介したいと思います♪
真ん中に丸く枠だけとって、それで発送したのですが、見事にこの枠に合う画風で収めてくれました! 左側の「洋子」さんに宛てた色紙は左端が、そして右側の「真左子」さんに宛てた色紙は右端が それぞれ切れてしまっていますが、全体像には影響ないので、載せちゃいました。
聞くところによると、「洋子」さんはもうかなりお年を召しているようなんだけど、 とっても若くて行動派・・・・見た目、有森裕子に似てるわぁ、なんてかの子は言っていたんだけど、 このイラストを見る限り、あぁ・・・・ホントに似てるんだなと、納得した(笑)。 一方、「真左子」さんは、ガッチリとした体型で、決してデブではないんだけど・・・・と前置きした上で とても体格が逞しく、ホントに介護に向いているイメージなんだよ、と聞かされていた。 パステルカラーのブルーが似合いそう♪とのことだったので、配色もそうさせて頂いたけれど、 あたくしが頭の中で思い描いた人物像に、正に近かりしイラストになっていたので、こっちもビックリした。
かの子は、手始めにあたくしが3首ずつ送った歌の中で、今までにないスピードで 「コレがいい!!! コレにしろ( ̄^ ̄)」と、速攻で歌を決めちゃって、 こっちは本当にコレでいいのかなぁ・・・・と、ちょっと不安になりながら色紙に載せた。 初稿で歌が決まるのは、本当に珍しい。
こちらから一方的に送る色紙は抜きにして、発注を頂いたモノに関して言うならば 大体、2〜3回のメールの往復のうちに、10首くらいがたまっていって、 最終稿はその10首を捻ったり、くっつけたり・・・・と色んな作業を踏んでから決まる。 いつもあたくしが、「遠慮せずに、我侭三昧でリクエストしてください!」と 念入りにお客様へ、気に入った言葉と巡りあえるまで繰り返して言っているからだ。
だから、こんなに早く決めちゃっていいのかなぁ・・・・と不安になっていたのであるが、 この日、丁度メッセでかの子がサインインしているのを見つけて、つかまえ 少しの間、喋っていた。
「ホントにピッタリだ!!って思ったの。もうあれこれする必要がないくらい イメージとピッタリだったから、決めたんだよ。」
そんなこともあるんだなぁ・・・・と思いつつ、下書きの時点で見せてもらったイラストが 清書の時にも変わらず、更に色づけなどで美しく仕上がっていたので、絵心なしのあたくしは それに関してもビックリしてたんだけど・・・・。
まずは、このお二人にはとても喜んでいただけたようで、あたくしもホッと胸を撫で下ろしております。 かの子も、思いがけないプレゼントになってよかった♪と喜んでくれてるみたいだし、 あたくしは、その言葉だけで十分なんだよなぁ・・・・ああ、幸せ♪
途中で、ユリ姐も巻き込んで、お喋りに拍車がかかる(笑)。 夜更かししちゃいました( ̄∇ ̄;) 元はと言えば、彼女の出産祝いに色紙をお贈りしたのが始まりだったんだよなぁ。
「夕雅、かの子に送った色紙見たよ〜♪ 2人ともすごいね〜!! いい作品だよ♪ スゴイ、スゴイ!!!」
「かの子のイラストがなかったら、もっと地味だよ、仕上がりは(笑)。 それに、早かったからね、歌が決まるのが。」
「速攻決まったっていうのは聞いてたけど・・・・。」
「通常ね、10首くらい詠んだところで決まるものなんだわ。 その間に、大体ひとりに宛てて20首くらいは詠んでる計算になるんだけど、 今回は早かったね。3首提出しただけで、速攻だったから(爆)。」
「えぇ〜? そんなに詠むの?? ねぇ夕雅、値段、もう少し上げてもいいと思うよ? そのくらい手間がかかってんだから、もう少し上げても大丈夫だと思うよ?」
「いや・・・・しばらくはこのままでいくよ(笑)」
値段を上げてしまうことは簡単なのだ。1件1000円くらいからでも、お客がガタ減りする なんてことも、多分ないと思う。 ただ・・・・ただね・・・・。
「できるだけ一見のお客様の手の届きやすいところにいたいのよ。 500円だったら頼んでみようかなぁ、って思えるくらいのところが丁度いいのよ。」
「そんなものかねぇ?」
「大量発注を目指しているわけじゃないし^^ 1枚1枚、丁寧に作らないと、お金をもらう意味がなくなっちゃうし・・・・。 自分自身、荒い作品だけはいやなんだ。」
「なるほどね・・・・。」
「それにね、『私が生きてた証』を残す作業にもなってるんだ。 自費出版の代わりにコレをやらせてもらってるっていうか。 自費出版だと、大きなお金が出てくけど、コレだったらちょこっとずつでも入ってくるじゃない♪」
「その丁寧さが、次に繋がるのかぁ!! すごいよ! ホントにスゴイ!!」
すごくはないんだけどね(苦笑)。 ただ、安定した作品を常に輩出するには、たとえ1枚500円からでも、1ヶ月に せいぜい3〜4枚が限界なんだ。 人と人とのやりとりをメールで代替しているので、その辺に時間がかかるのだけど、 そこを惜しむと、つまらない作品と不安しか残らなくなっちゃうから、清書よりも力を入れてる そんなポイントだったりするのだ。(清書はノリと勢い(爆)) 本当ならば、対面式で、1時間くらい色々とおしゃべりをしながら、その中で 自分にピンときたキーワードをメモしていって、その場で詠むっていうのが一番理想的なんだけど、 恐らく、対面式になると、例えば赤ちゃんに贈る命名色紙なんてのに必要不可欠な 「親バカっぷり」を恥ずかしがって出せなくなる人もいるだろうから、今の形態がいいのかもしれない。 メールで、こっちが質問したことをあれこれ考えながらお返事を頂いて・・・・という このタイムラグが、発注した御本人を素直な気持ちにさせている気もするし♪
それに、あたくしが鬼の形相で創作に耽っているところを見られずに済むしね(爆)。 いや、あたくしはあんまり気にしていないのだけど、突撃取材みたいに根掘り葉掘り聞いた上で シ〜ンと静まり返った時間の中、清書・・・・というのは、多分発注主も緊張すると思う(笑)。
やっぱり今のスタイルが一番なんだな♪ 欲をかいちゃ、いかんってことだな♪
今、頼まれている命名色紙の中で、まだ歌も手付かずなんだけど、レイアウト的に ピンと来たものがあって、早くそれを具現化したくて、空いた時間とかにとにかく歌を詠みまくっている。 的外れな駄作も多いのだけど、とにかく、具現化したくて、メモに色紙の構図を書き始めた。 こんなことは初めてだ。
30年も生きてきて、「初めて」のことに出会うっていうのはそれだけで清々しい。 あたくしに生き甲斐を与えてくれている人たち全てに感謝をしなければ。 もう何枚も、あちこちに作品をばら撒いたが、そこであたくしが息衝いているのを あたくしがきちんと理解しないといけないのかもしれない。
あたくしが「生きていた証」がそこに存在し続けるために。
実は、かの子・・・・この可愛らしいイラストの他に、劇画調のも用意していて(爆) まるで「ゴルゴ13」みたいなタッチの似顔絵を描いたところ、御本人たちから却下された模様(爆笑)。 そりゃ、あたくしだって、注文されなくても揶揄するような面白おかしい歌だって詠めるけど 彼女のサービス精神には遠く及ばないようなそんな気がする(苦笑)。 だけど、心を動かす「みそひともじ」や、「イラスト」って、上手いとか下手とかじゃなくて その人だけに届くあったかい何かが含まれてるからこそなのかもなぁ・・・・そんなことを思った。
その昔、「う〜む・・・・所詮我々は『三人寄ったところでモンチッチの知恵』程度なのか?」と 真剣に悩んだこともあるのだが、それはメンバーが悪かったんだ、きっと(爆)。 うん・・・・そう思いたい・・・・信じ込みたい(苦笑)。
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