2004年08月14日(土)
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小悪魔ちゃんと魔王の違い |
「ねぇ、夕雅先生・・・・それって、小悪魔ちゃんではなくて、完全に大魔王だよ( ̄∇ ̄;)」
「え・・・・? 魔王の手先とかでもなく・・・・」
「あぁ。手先になってるんじゃなくて、してる方だと思う( ̄∇ ̄;)」
唐突ですが、昨夜のピロートークの結論です(爆)。
結婚したから、今更ながらに思い出を掘り返して言える事って沢山あるんだけど、 あたくしが手に染めた悪事の数々は、世間で認知される、所謂「女性特有の小悪魔的要素」を 遥かに凌駕して、「悪の頭領・大魔王」ということが今更ながらに明らかになった(爆笑)。
何度もこの日記に書いてきたけれど、あたくしもいじめに遭ったことが何度かあって、 その中で、一番派手で、超ド級だったのは中学3年の冬、受験間近に控えた頃のヤツだった。 でも、これは、あたくしにも明らかなる非があったので、甘んじてそれを受け容れることで、 何とか自分の「罪」を軽減できればと、歯を食いしばって学校に通ったんだった。
あたくしがいじめに遭うときは、いっつも何でか男がらみで、小学校の頃なんか 別段、好きな男の子なんかいたわけでもないのに、あらぬ誤解を受けて 勝手に祭り上げられちゃって、挙句、決定打は暴力になってしまった。 まぁ・・・・小学生のすることなんだから、誤解はつきものと半ば諦めていたけれど、 これはこれで結構堪えてはいた。
中学に上がって、部活を始めた頃、今度は同じ部の同級生たちの波状攻撃に遭った。 あたくしが先輩に贔屓されてたのが気に食わなかったようだ。 これも、時間が解決してくれたんだけど、やっぱりかなり堪えた。
これ以後、しばらくいじめめいたことには遭わなかったが、自分のイライラが表出してしまい、 あたくしが担任をいじめるという暴挙に出ていたりした。 なので自分がいじめられることはなかったが、今から思うと、あたくしはこの頃、 きっと夜叉のような形相をしていたんじゃないかと・・・・だからみんな逆らわなかったんじゃないかと 今更ながらに、自分の悪行について反省している。
学校生活がかなり落ち着いた頃、あたくしは初恋を実らせることに成功して、 本当に学校に行くのが楽しくなった。 たったの2ヶ月ちょっとの間だったんだけど・・・・。 その楽しい学校生活にピリオドを打ったのは、他ならぬ自分自身だったんだ。
もう男の子の気持ちとか、他の女の子が誰に恋をしているか等を、かまととぶって 見て見ぬ振りができない年齢に達してしまっていたんだけど、 あたくしは、それを限界まで押し通そうと必死になってしまっていたんだ。 もう、いじめられたくなかったから。 みんなと仲良く、楽しく学校で生活したかったから。
だけど、その振る舞いが、一人の少女を傷つけ、同時に一人の少年を裏切り、 更に同時にもう一人、別の少年の心を弄ぶ結果になろうとは、この時、まだ本当に気付いていなかった。
昨日の夜、あるテレビ番組を見た後、ぷよ2に聞いてみた。
「例えばね・・・・中学3年くらいの男の子が、膝枕を要求してくるのって、 それって、やっぱりその子のことが好きじゃないとできない・・・・よね?」
「中学3年かぁ。一体どういうシチュエイションで膝枕なわけ??」
「( ̄∇ ̄;) ま、まぁ・・・・それは色々あって。」
「そうだなぁ・・・・少なくとも、何とも思っていない女の子の膝に頭を乗せるなんて、 その年頃の男の子なんか、想像だにしないよ。嫌いだったら近づくのも嫌なもんだし。 ある程度の『好意』がそこにないと、成立しないんじゃないの? 膝枕なんて。」
「じゃあ、その男の子は、少なくともあたしのこと、好きでいてくれたってことなのかなぁ・・・・?」
「そういうことになるんじゃない?」
「じゃ、じゃあ・・・・キスなんてのは、決定打だ?」
「中学3年だろ?? 大学生くらいになれば酔った勢いとかで、膝枕でもキスでもしちゃうだろうけど、 シラフで出来るってのは、やっぱそうなんじゃないの??」
「うぅ・・・・認めたくないんだが、やっぱりアレはそうだったのか・・・・(-。-) ぼそっ」
「をいをい!! 中学3年で?? 罪を通り越して犯罪だよ、そりゃ。」
「だって・・・・つきあってた人は他にいたわけだから、認めたくなかったのよ、本能的に。」
「とはいえなぁ・・・・いいかい、夕雅先生。中学生男子ってのはなぁ、 いくらませてるヤツでも、クラスの中で一番未発達と思われる女子よりも、 更に未発達でオクテで鈍感なもんなんだよ。 あ〜ぁ・・・・そんな少年の心を弄んじゃって。もうコレは小悪魔レベルじゃないね( ̄^ ̄)」
「うぅ・・・・それ以上言うなよぉ・・・・自省中。。。」
「俺だって、自分で言うのもアレだけど、中学1年の時にたった1回きり一緒のクラスになった女の子に 調理実習で作ったクッキーを2年の時にもらったんだけど、 それが『好意』と気付くまでに随分時間がかかったぜ?? 1回だけ隣の席になったことがあるだけで 後は何もなかったわけで・・・・中学を卒業して随分経って、やっと気付いたよ。 アレが、告白に近い何かだったってこと。」
「えぇ〜〜〜っっ!!?? アンタそれ、お礼も言わずにボリボリ食べるだけ食べて、 そのまま放置したんじゃないでしょうねっっ??」
「お、お礼くらいは言ったと思うけど、ボリボリ食べました( ̄∇ ̄;)」
「乙女心を踏みにじっているヤツが、ここにもいますよ、神様・・・・。」
「夕雅先生に言われたくないよ( ̄^ ̄)」
「でも・・・・今更ながらに、何かちょこっとだけ嬉しいかも。 相思相愛だった人以外に、あたしのことを好きでいてくれた人があの時代にいたんだ・・・・。」
「俺はできることならやり直したいなぁ、中学時代。 あ・・・・夕雅先生はそうでもないか(苦笑)。厳しそうだったもんなぁ、中学生活。」
「(笑)いや、言うほどでもないよ。ただ、好きな人がいたから、 毎日その人の顔を1回見られるだけでも嬉しかったから、その気合で学校に行ってたようなもんだった。 ・・・・やり直せるなら、やり直したいよ。いじめももう沢山・・・・それに謝りたい人がいっぱいいる。」
「・・・・・・・・。」
「あたしね、あの渦中でまだ甘えてたんだよ・・・・ひょっとしたら彼氏だけは助けてくれるんじゃないかって。 だけど、一番酷い裏切りを被って傷ついてたのは、その彼だもんね。 ダメかぁ・・・・って思っても、ひょっとしたらさっきのね『膝枕の彼』が助けてくれると思ってたんだ。 だけど、彼もやっぱり傷ついてたんだよね・・・・。酷い仕打ちをしちゃったんだから離れてくのも当然か。 でもね、あたしが一人になった時に、一番冷静に対処してくれたのは、トモくんだったんだ。 あたしのこと、『悪くない』ってずっと通してくれた。」
今から思えば、かなりあたくしが悪い(苦笑)。いや、決定的、10:0であたくしが悪いことをした。 だけど、あたくしのことを信用して、「悪くない」と通してくれた人がいたのって、 凄く奇跡的なことだなぁ・・・・と思うのだ。 色恋枕で「悪い」「悪くない」を判別するのって、大人でも難しくって、 道をはずれそうになった時に、必ず味方になってくれるのは親くらいのものだと思っていたけれど、 あたくしは親以外に、心底心配してくれる人に恵まれて、壊れていかずにすんだ。
リエだって、事情をよく咀嚼した上で、あたくしの味方になってくれた。
「夕雅は十分苦しんだ。自分のしたことをきっと反省して償ってる。 それなのに、それをまだしつこく攻撃するのは違うと思う。許せない。」
リエはそう言って、単身、あたくしの味方になるのを決心してくれたのだった。 あたくしは、中学を卒業してしまえば、この事情を知らない人たちのいる世界へ行くのだから、 それまでの辛抱と、どんな攻撃でも罵声でも甘んじて受ける覚悟があっただけに、 リエやトモくんの徹底擁護の姿勢に物凄く感動してしまったのだ。
ぷよ2の前で、改めてこの話をして、あたくしは心が軽くなった。 多分、もう結婚を果たしてしまって、簡単に昔に戻ってリセットをする可能性がかなり低くなったからだろう。 「お前が悪いよ。」と改めて面と向かって言われても、「そうか・・・・やっぱり自分が悪かったんだな」と 素直に認めることが出来たし、それをも丸ごと受け容れてくれる人がいるというのは、 今更ながらだけど、感謝しなくてはいけないことなんだなぁってしみじみ思った。 あたくしが悪い子でも、ぷよ2はどっしりと構えていてくれるし、 昔の親友も、変わらずにあたくしのことを気遣ってくれる。
クリニックでどれだけやりとりしても取れなかったしこりが1つ取れた気がした。 あなたは悪くない。 オーアエにどれだけそう言われても、信じることが出来なかった。 それは多分、あたくしが本当にした「悪いこと」の全貌を、正直に話せていなかったからだと思う。 ぷよ2に話してみて良かったなぁと思う。 だって、「お前が悪い。」と言いつつも、昨日と同じように一緒のベッドで寝ていてくれるから。 幻滅したら、多分、リビングに行ってしまってもおかしくないもの。
で、冒頭のセリフ( ̄∇ ̄;) 実は、リョウジくんにも全く同じようなことを言われたことがあるのであった(笑)。
「お姉さんはね、もう小悪魔なんて器じゃないんだ♪ 堂々と、大魔王になってりゃいいんだよ♪」
メチャクチャ釈然としなかった(爆笑)。 誰が大魔王じゃいっっ!! つか、キサマ、このあたくしの目の前で似たようなことを繰り返してて、 まさか自分は『魔王の手先ですぅ』とか言うんじゃねぇだろうなぁ・・・・(;¬ ¬) とまぁ、彼との関係は未だにこんな状況なので、如何ともしがたいのだけど、 そんなリョウジくんもこの6月に、見事片付いたことだし、そろそろ自分の悪事の全てを認め、 あたくしみたいに、心のウェハース化計画に乗り出しても、決して罰は当たらないと思うんですけど(笑)。
その上で思うんだけど、小悪魔ちゃんでも大魔王様でも、味方がいてくれるだけで ただそれだけのことで、救われていく気がするのは、まだあたくしが横着な証拠なんでしょうか。 巡り巡って、恵まれた親友たちと伴侶が、じっとあたくしのことを見て、 軌道修正をしてくれることで、大堕天使もミカエルに劣らない存在になれるなぁと、 夢みたいなことを考えてしまうのです。 夢でもいい。今日からまた薬を1錠だけ減らしてみよう。心が軽くなった証拠を残したい。 掴みたい・・・・。
夫婦揃って、世間様にどう顔向けをしたものか、若い頃のやんちゃな悪事の数々が暴かれる度に、 居場所がどんどんなくなっていきそうで、互いにこれ以上責め立てるのはそろそろ遠慮しよう などと、小ズルイことを考えております(笑)。
結婚式の2次会には、かつての悪事の全てを知っていそうな人間たちが、 双方から集結する予定なんですが、「魔王夫妻」という、ちっともありがたくないレッテルだけは 貼られないように、式次第ではなるべく睨みを利かせて、大人しくドンチャン騒ぎをしたいもんだと あれこれ思案しているところです。(なんのこっちゃ)
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