| 2004年03月12日(金)
|
新聞の「おめでた欄」に見る、幼馴染たちのその後 |
毎日、新聞を熟読しているアサミンジャーが、自分の活動ために欠かさずに目を通すところがある。 地方版の、新生児たちの出生届一覧である。通称「おめでた欄」。
色紙製作をするにあたって、やっぱり8割以上が命名色紙だったりするので、 最近の名前の流行の動向であるとか、使われる頻度の多い漢字、 一発で読解が可能かどうか、明らかに当て字だよな、コレ・・・・だとか、 そういったところに目を光らせて、今後の発注の参考にしたりしている。
本日。 昨日は3時間眠ったところで、眠剤がぷつりと切れて、とんでもない時間に目を覚ましてしまい、 追加投与するも、結局、その薬が効き始めたのは更に2〜3時間後という過酷な状況下、 その後、目を覚ましたのは正午を猶に回った時間だったので、服薬方法に失敗したな・・・・と感じつつ、 昼食にすら間に合わなかった自分に、些かため息をつきつつ、1食目、トーストと アイスカフェオレでとりあえず食事を済ませた。
あたくしが新聞を読むのは、決まって、この1食目の食事中なので、本日は 遅い情報収集となったわけだけど。
ふと、その「おめでた欄」を見ていると、同じ町内(うちは1丁目、記載住所は2丁目)に 新しい赤ちゃんが生まれているのを発見した。 赤ちゃんの名前の下には、父親と母親の名前が記載されるので、 苗字とお父さんの名前の方を組み合わせて、知り合いかどうか、というのを確認したりもする。 況してや同じ町内だし、ひょっとしたら知っている人かもなぁ・・・・なんてことも少なくないわけ。 で、だ。 その見つけてしまった新生児のお父さんの方の名前に、すごく見覚えがあるのである。 何でかっていうと、苗字が珍しいのと、この男性とはその昔、 確か小学校時代だったと思うが、一緒に児童会執行部で活動した覚えもあるからだ。
う〜ん・・・・と少し唸って、サヨコにお伺いをたててみる。
「ねぇねぇ、あたしの1個上でさぁ、美沢町(仮名)に諸星さん(仮名)って人、住んでたよねぇ?」
「あぁ、おめでた欄の人でしょ? 確かいたわよねぇ、あのサッシ屋の人。」
「そうそう! サッシ屋さんだったわ、確か。」
「2丁目にいるのね、今。」
「うん、そうみたいね。下の名前がうろ覚えだったんだけど、 間違いないわ、きっと、あの人だわ。」
「諸星さんって、あんまり名前をきかない人だったけど、どんな人?」
「ドッジボールで物凄く特徴的な投げ方をする人だったわ(笑)」
「( ̄∇ ̄;) 誰もそんなこと聞いてないって・・・・。」
「カッコイイ人だったと思うんだけど、中学に入ってからは、そんなに派手目な感じしなかったな。 小学校の頃は、それこそ児童会とか一緒にやってたような気がするんだけど。」
「モテた??( ̄ー ̄)ニヤリッ」
「さぁ・・・・どうだろ? うちの学年で諸星先輩のことをキャーキャーいってる子っていなかったような。 でも、顔は確かにカッコよかった記憶があるよ。中学に入って急に目立たなくなったのが不思議なくらい。」
「へぇ〜。やっぱり、見た目のカッコよさとモテるモテないっていうのは、関係ないのかねぇ?」
「さぁ・・・・それは何とも・・・・。」
美沢町は、うちの隣の町内で、そのサッシ屋さんと我が家の距離もそう遠くなかった。 学年1つまたぐと、子供の噂というのもかなり薄れるもので、誰それがどうした・・・・とかいう、 その後の動向も、あんまりわからないというのが、うちらの周囲の状況だったりする。 諸星先輩は確かに、小中学生にしては顔立ちがハッキリしていて、あたくしの記憶が確かならば、 V6の岡田君似のなかなかいい感じの少年だった気がするんだが・・・・。 しかし、彼がどのくらい勉強が出来て、どのくらいスポーツが出来て、当時、何部に所属していて、 どんな高校へ進学していき、性格がどうだったか・・・・という詳細情報になると、一切思い出せないのだ。 フルネームで名前を見た時に、ようやく、「あっ!!」と思い出した程度なので。
「学年も1個違うと、それこそ同じ町内でないとわかんないことが多いわよねぇ。」
「うん・・・・48年生まれの人はそうでなくても、やたら人数いたしね( ̄∇ ̄;)」
「それはそうとさぁ、その諸星さんってカッコよかったんでしょ? あんたの学年で、そういう人っていなかったの?」
「う〜ん・・・・そうだなぁ・・・・。」
あたくしは暫し言葉に詰まってしまった。同級生ともなると、かなり主観が混じってしまうので、 容姿のみで捉えた場合、誰がカッコよかったか・・・・というのを列挙するのは相当難しいのである。 つきあいが深い異性の友人は、それこそ、容姿云々以前に、性格であるとか波長であるとか、 そういうのを重視して長きに渡ってのつきあいがもたれているし、 当時、「モテた」人というのは思い出せても、容姿のみのランクというのは、 あたくしの頭の中に存在しなかったものだから、今更ながらに少々戸惑った。 以後、登場する人物名は全て仮名です。
「そうだなぁ・・・・田島ってカッコよかったかも。あと剣道部の永瀬くん。」
「あんまり聞かない名前ね。」
「如何せん、今やってるのは『顔だけランキング』だから、 当時のあたしの興味を引く少年とはちょっと違うのよね。あと、モテたかそうでないかっつうのも 切り捨てて話してるから、当時から話題に上らなくて当たり前よ。」
「あんた、顔のいい男に、相当縁がなかったのね(爆)」
「ほっといてちょうだい!!」
「あとは?」
「そうねぇ・・・・あぁ、校内ではそうでもなかったんだけど、別の学校では浅田の評判が すごくよかったんだよね〜。ほら、校内だけじゃなくて、学校代表で市の集まりだとか そういうのにちょくちょく顔を出してたメンツだから、他の学校の子からの支持が高くてさぁ。 高校に進学してからも、人気は衰えなかったみたい。」
「へぇ〜。ちょっと意外やね。あの子は勉強が出来て優等生っていうイメージがあるけど、 カッコイイっていうふうには見えんかったけどなぁ・・・・。」
「あとはどうだろ・・・・あぁ、三田とか、八谷とか、松井とか。」
「あぁ、三田君のお母さんとは同級生だったからよく知ってるわ。 確かに、カッコいい子だったわよね〜♪ 松井君のお母さんは、よくここの前の道を犬連れて通ってくわ。」
「彼のお母さんって、すごく美人でしょ?」
「確かにそうかも。」
「松井はお母さんにそっくりだったから。」
「なるほどねぇ・・・・わかる気がするわ。ところで八谷君って、どんな子??」
「元々バスケ部だったんだけどね、脚だか腰だかを悪くして、途中から美術部に入ったのよ。 顔は・・・・そうねぇ、ヒガシみたいな感じだったよ。 3人とも、顔だけじゃなくて、実際、モテてた。よく話題に上ってたし。」
「ヒガシ♪♪ あんたの学校にそんな子がいたなんて、初耳だわ!!」
「( ̄∇ ̄;) あのねぇ・・・・。」
「だって、あんたと仲のよかった子って、皆、『そこそこ』だったんだもん。」
( ̄∇ ̄;) サヨコの発言って、時に素直すぎる故、失礼極まりないことが多い。 顔だけで全ての判断が出来るんなら、あたくしだってそうしてたわよ・・・・(-。-) ぼそっ ただ、本当に、顔だけの判断ではどうにもならないコトだらけで、実際に「モテる」男の子というのは、 当時からもそうだったけど、顔だけでモテてたという子は皆無に等しい。 いくら中学生だからといって、外見だけに翻弄されず、内面やその人個人が持っている秀でた才能、 そういうものに、強く惹かれる・・・・というのは、大人の女性とそんなに変わらないのだ。
「言っておくけどね、今挙げた人たちは、そりゃモテる部類だったかもしれないけど、 競争率からいったら、そうでもない方よ? 例えば・・・・佐倉くん。彼って、そんなに顔立ちは男前♪ってほどじゃなかったけど、 かなり競争率が高かったし、吉永なんか前期に体育委員長をやってたもんだから、 後期になって、いきなりファンが増えたのよ。 常時、学年でも5人くらいが争ってた中、後輩にもわんさかそういうのが出て、 あたしまで巻き込まれて、そりゃ大変だったんだから。」
「あら、吉永君ってそんなにモテたの?」
「うちの体育委員長伝説って、すごい効果があるんだから。」
「へぇ〜・・・・噂では聞いてたし、実際、一番目立つポジションだとは思ったけど、 そんなに波及効果があるのね、体育委員長って。」
「いうなら、吉永だって、それほどイケメンじゃないわよ。 だけど、今ですらその人気が衰えてなくて、未婚の同級生に囲まれちゃってたりするんだから、 世話ないわ・・・・(-。-) ぼそっ」
「まぁ・・・・小学生からのつきあいともなると、どうしても客観的に見られない部分はあるから、 今出てきた名前のほとんどが、安井出身っていうのは頷けるかも(爆)。」
「当たり前でしょうが。南は安井の子を狙い、安井は南の子を狙う・・・・ うちらの間では、ほぼ定式に近かったわ(笑)。」
「小さい頃からの素行を全て知っている身としては、そうなるのが自然かぁ・・・・なるほどねぇ。」
吉永はまだ結婚していないと言っていたが(2年前現在)、佐倉くんは新聞のおめでた欄に 子供が出来たことが載っていたので、結婚をし、幸せな家庭を築いているんだなぁ・・・・と 1年くらい前に発覚した。それまで、彼の親友であったトモ君ですら、彼の消息がつかめず、 それこそ、誰も彼の足取りが追えていなかった中、新聞のおめでた欄のお陰で、 まだ市内に在住していることが発覚し、結婚して子供までできた、ということもわかったんだから、 凡その住いの住所と、動向がコレで把握できたようなものだ。
同窓会等をするにあたって、トモくんに佐倉君のことを聞いても、 アレだけ仲良くツルんでいたにも拘らず、高校に入ったらその友情もそれまで・・・・みたいな感じで、 一切、連絡が取れなくなっていたのだ。 ( ̄∇ ̄;)・・・・おいおい。友達じゃなかったのかよ? と、一応ツッコんでおいたんだけど、彼らは言うなら「恋敵」から友情を派生させていたので、 どっちかがきちんとその恋敵を落とすまでは・・・・みたいなものもあったかもしれないな。 ・・・・ま、この「真実」に関しては、あたくしの憶測の域は出ないんだけどさ。
第一に、トモくんが好きだった女の子は、佐倉君と同じ高校に進学し、 高校に入ってから、やおらあたくしとトモくんの距離も縮まったことで、 自体がややこしくなったことも否めない。トモくんとあたくしは別の高校だったけれど、 何でか、えらい仲良くなってしまったのも事実だし・・・・。 2人は同じ女の子を最初に好きになってしまった後に、 佐倉君はあたくしごときに目をかけてくれたわけなんだけど、 卒業してから2〜3ヶ月経った頃、あたくしは、佐倉君よりもトモくんの方と連絡をとることの方が多かった。
実は、佐倉君から 「一緒にお祭りに行こう」 と誘われたその1ヵ月後、 別に何ら進展がないまま、今度はトモくんに 「映画にでも行くか♪」 と誘われ、 前者には明らかな下心があったに対し、後者の誘いは、本当にお友達として・・・・だったので、 実はあたくしも、トモくんに、コトのあらましを全部話してたりして、 如何したもんだかねぇ・・・・?なんていう相談にも乗ってもらっていたくらいだったのだ。
そんなトモくん・・・・結婚後も同窓会となると、ワクワクしながら参加(爆)。 理由は明白。 当時好きだった女の子に会えるから・・・・という、バッカみたいに単純な理由( ̄∇ ̄;) その単純さが佐倉君にはなくて、嗚呼・・・・この2人が一時でも『友情』という形を保てていたのは、 真逆のタイプだったからなんだなぁ・・・・なんて思ったりもする。
新聞のおめでた欄は、実は、昔馴染みの動向を探るのに、一番有力な情報源だったりする。 無論、女友達に関しては、姓が変わってしまって、よくわからなくなってしまうし、 土地を移ってそちらで生活している・・・・というパターンも少なくないので、 入ってくる情報は専ら、男友達のものの方が多いのだけど、 男友達の方が多かったあたくしにとっては、コレは本当に貴重な情報源。
まぁしかし、ひとつ誤ると、他所様の家庭を崩壊させかねないので、黙って見守る程度のことだが(爆)。
彼女の管轄は、高校時代の友人らのものだが、こっちの情報に関しては、実に生々しくて(笑) 素直に「おめでとう」とか言えないものも中には含まれていたりもする(苦笑)。 恐ろしいことに、誰かと連絡を取り合った直後というのは、何でかその話が漏洩することが多く、 意外な人からの突然の電話であるとか、書簡であるとか、 そういったものが立て続けに・・・・というのも少なくない。
実際、高校時代の友人が子供を産んだことを、上記の彼女に話したら、2日前に見てきた・・・・とか言う。 地元土着チームの連携プレイが如何なるものか・・・・あたくしは名古屋に嫁ぐんだけど、 正に、地元土着チームの一員となるので、今後、新聞などを参考にしながら ありとあらゆる人脈の動向を見守ろうと思う(爆)。
|