2001年12月29日(土)
いつかもし子供が生まれたら、本当に「世界で2番目に好きだ」と話せるか?

 昨日、今更ながらに「忘年会」というモノに参加した。
 メンバーは、
 かつて同じ高校の同じクラスに奇跡的に分配された中で、
 奇跡的に集い始めた6人組で、
 (今は何でか5人になっている( ̄∇ ̄;) 詳細は無追求♪)
 昨年の日記にもちょこっとだけ登場した、
 トモコ・アヤコ・ミユキ・ユッコ、そしてあたくしという構成である。


 首を傾げたくなるくらいに、方向性が全く別々のわりには
 ここに帰り着く彼女たち、以下あたくし・・・・。
 同じ高校の2年次の同じクラスなんていう
 普通ではめちゃくちゃ中途半端な記憶の区分に重きを置くということって
 なかなか在り得ない。

 大体、3年生になった時点で、6人のクラス分けは
 ほぼバラバラになったのに、
 (2人ずつ別の女クラ<片や看護系・片や私立文系日本史クラスに配属され、
 残りの1人は国立文系、1人は私立文系世界史クラス)
 こうして、帰属する場所があるっていうのは不思議だ。


 彼女達の魅力は、やっぱり「無意味に群れない」ということに集約される。
 誰に影響される事なく進路を決定し、進学した学校は
 種類も違えば、土地も違う。そして、今に至るわけだが・・・・。

 ざっと、彼女達のプロフィールを、昨日の時点での様子まででご報告しよう。

 ��トモコ・・・・未婚・相方アリ
 大学病院の婦人科病棟で看護婦をしている。
 看護婦という仕事をしている時点で、彼女のハチャメチャなバイタリティを
 想像させる。
 だいたい働きすぎなんだよ・・・・(笑)
 正月も1〜3日は勤務で、その後に3連休をもらうのだと言っていた。
 でも、彼氏と同棲中(withネコ)なところを見ると、
 そっち方面でも手を抜いていないことが一目瞭然。
 昔から、男にはマメな彼女であった。

 ��アヤコ・・・・未婚・相方ナシ
 某大手住宅関連会社を退社後、今は失業保険で暮らしている模様。
 その会社にいた頃の彼女は、それこそ異常な働き振りであった。
 その忙しさから解放されて、ホッとしているところを見て、あたくしもホッとする。
 今度は、「そんなに給料はいらないから、ラクな仕事をしたい・・・・(-。-) ボソッ」
 と漏らすところが、実に生々しくて(笑)
 集まった中で昔から一番細っこい体型の彼女に、これ以上無理をさせるのは
 それこそ良心が痛む(爆)。
 早く、脂ののったいいオトコを見つけてくれ(祈)。

 ��ミユキ・・・・既婚済
 地元の保育園で保母さん(・・・・あ、今は「保育士」って言わなきゃいけないんだっけ?)
 をしている。
 年長クラスを何年も受け持っているので、ベテラン扱いをされているらしい。
 捕まえたダンナは、バリバリの公務員で、将来も嘱望されている模様。
 彼女の結婚式には色々な伝説があり、今も語り草にされていて、お気の毒(爆)。
 町長命令で、3月までは妊娠できずにいる可哀想な新婚保育士。
 相変わらず、奇妙な天然振りを発揮しているけれど、
 嗚呼、きっと子供とは真摯に向き合っているからなんだろうな・・・・と思わせる。
 あたくしが思ってた以上に、いいオンナだったんだな、彼女も。

 ��ユッコ・・・・未婚・相方ナシ
 かつては東京郊外の私立養護学校で、養護教諭(保健室の先生)をしていたが、
 数年前に引き揚げてきて、今は地元の学校の臨時教諭としてあちこちを転々としている。
 11月までは某中学にいたが、来年3月までは空白の暮らし( ̄∇ ̄;) 
 今は、その空白を家庭教師(VS小学3年生)のアルバイトで埋めているらしい。
 3月からは、某小学校で1年間、勤務する事が決まっているらしい。
 基本的に真面目な人だから、早く採用試験に受かってほしいものだと思う。
 報われないと、本当に可哀想だから。<真面目なだけに。
 


 で、この集団の中に、
 どうやったらこのあたくしが溶け込めるのかということを考えますと、
 すごく不思議でしょう?
 でも、一緒にいると、ラクなんですわ。
 だって、この中で誰かと誰かが徒党を組んでいたとしても、
 所詮、生活もそのベクトルも全く別だと分かっているので
 特に「仲間はずれ」にされたと被害妄想を馳せる必要もなく、
 馳せたところで、無意味(爆)。<昔からそうだから、ある意味怖いけど(爆)
 大体、あたくしもこんな人たちの中で、あらゆる方向性から
 今の状況を「選んだ」わけである。
 彼女たちから見れば、突出しているかもしれないけれど、
 そんな彼女たちも大変なのだ。
 仕事、家庭、エトセトラエトセトラ・・・・。


 特に、アヤコ以外は、全員
 自分の仕事や家庭以外に、他人の事情なんかも把握しなくてはいけないから、
 かなり大変である。

 トモコは患者やその家族を、
 ミユキは、園児やその保護者を、
 ユッコも、児童生徒やその保護者と、
 常に関わりあわなければならない・・・・そういう仕事だから。

 あたくしは、そういう人間関係を端から観察して、
 自分の作品のモチーフとして使わせていただく・・・・なんていうスタンス( ̄∇ ̄;) 
 人脈は使えるだけ使いましょう・・・・なんていう目論見が彼女たちを見ていると
 自然と脳裏をよぎるようになったあたくしなんかは、
 これでも「プロ」に近づいているんでしょうか(ナハハ)。




 それで、だ。
 あたくしが今、大きな病院にかかっているのは
 今更隠し立てするようなことでもなく、
 トモコなんかは専門知識を持っているので、
 どんな薬を飲んでいるのだ?とか、症状はどうだ?とか、
 そういう共通な話題で盛り上がれる。
 ユッコも、一応養護教諭だから、ちょっとした薬の名前や、
 「うつ」「学習障害」「自閉症」などという言葉には敏感だ。
 ミユキの園にも「学習障害」の子供や、「躁鬱」の保護者がいたりして、
 昨今の「精神障害」世情に関しては、嫌でも詳しくならざるを得ない状況らしい。
 アヤコは、そんな話を「へぇ〜・・・・」と聞いていたが、
 どんなルーツだったか忘れたけれど、
 突然、話題があるひとつの処に集約されたのである。





「もし、自分の子供が障害をもっていたら
どうするか・・・・?」



 今更ながらではあるが、今後、絶対に考えなくてはならない問題だ。
 昨今は、身体障害以外に、精神障害にも神経質になっている風潮があるので、
 先天的には五体満足でも、後天的にどうなるかわからない・・・・
 なんていうのも、可能性として在り得ない話ではない。

 女性1人が、一生のうちに産む子供の平均人数というのも年々低下してきている。
 
 昨日、天寿を全うして果てていった愛犬コロちゃんは、
 実は3度のお産で子供を13匹も産んでいる。
 同じ女として、こういう点は凄いと思う。
 人間と犬は別だ・・・・なんていう低次元な問題でなくて
 「子供を産む」という作業は、
 「雌」という片方にだけ与えられた特権のようなものだから、
 生きとし生けるもの、全ての雌は神秘的で、凄いと思うのである。

 人間の場合、様々な理由が交錯して、「妊娠」「出産」も
 自然の力に逆らうことを覚え、出生率を抑えることも同時に覚えた。
 それに連れて、学校や、幼稚園、保育園も統廃合計画が全国的に進んでいる。
 正にその現場にいるミユキ・ユッコなんかは、
 そういう事情も踏まえた上で、色んな話をしてくれた。


 婦人科に勤めているトモコも、
 出産前に胎児についてどれだけの情報が外界から得られるか・・・・
 というのについても話してくれた。
 大した障害の発見は、ほとんど出来ないらしい。
 それこそ、足や手が1本ないとか、男なのか女なのか、
 まだその程度らしい。

「脳障害を胎児の時点で発見するのって、無理じゃない?」

 と、あたしが試しに聞いてみたら、
 果たしてその通りで、ほぼ無理らしい。
 ダウン症・・・・くらいならもしや?
 と思ったが、やっぱり無理っぽそうな話をしていた。
 聴覚障害、視覚障害(全盲)なんていうのも、たとえ先天的にそうであっても
 赤ちゃんは口を利けないから、
 本人が、見えているのか、聞こえているのかというのも、親や医者が判断して
 初めて解るものだ。
 胎児のときに
 「この子は耳が聞こえない子です」と診断を下した・・・・なんていう医者の話は
 未だかつて聞いたことがない。
 ということは、判断基準がそう発達していないというのが実情なのだ。


 ましてや、後天的に発生する、「精神障害」なんていうのは
 それこそ、予想がつかない。
 解離性同一性障害、性同一性障害、学習障害・・・・
 ひきこもり、うつ・・・・
 そこからやがて引き出される、不登校、いじめ。
 いじめられる側に障害があると断定できるわけではない。
 いじめている側に障害があると判断すべき事例も決して少なくないはずだ。
 

 そして、その子が出しているSOSは、「異常」を示しているのではなく
 本当は「正常」を示していて、
 判断するあたしたちが、ひょっとしたら、「異常」を来している可能性だってあるのだ。


 今、精神神経科に通っていて、よく思う。
 眠れないとか、体がだるいとかいうのは、
 確かに身体が発している「SOS」に違いないけれど
 あたしが、本当に「異常」だったら、病院なんかに行かないと思う・・・・。
 今、通院を続けているのは、精神的に至極「正常」だと思うことが多くなった。



 年をまたいで2クールかけて、
 新しいシリーズの「3年B組 金八先生」がやっているけれど、
 ここに登場する、まぁ所謂(いわゆる)「バクダン生徒」の質も、
 シリーズを重ねるに連れて、なかなかヘヴィになってきている。
 原作・脚本の小山内美江子さんも、きっちりと昨今の事情を踏まえた上で
 物語を作る事に専念しているのだろうから、あたしも割と安心してこのドラマは
 視聴している。



自分の子供が、もしあんなふうになってしまったら、その時自分は・・・・?

「まるごと受け止める」口ではそう言えるけど、本当にできるだろうか・・・・?

何らかの形で障害を持っている人(子供)に対して、普通に接する事は
全然平気だけど、それが自分の「家族」だったら・・・・?




 色んな意見が出た。
 色んな話が飛交った。
 トモコは先天的な発見がもし出来ても、
 それを基準に産む、産まないの判断をする事に一石を投じていたし、
 アヤコもそれに同意して、意見を述べていた。
 ユッコは、今実際に「学習障害」の子供を眺めていて思うことを話してくれて、
 ミユキはもう結婚していて、いつ子供が生まれてもおかしくない立場なので、
 それに対する不安をそのまま口にした。
 狭い町だから、自分は平気に振舞う事ができても、
 周りの目が気になってしまうかもしれない・・・・自信がない、と。

 あたしは、先天的な問題に関してはさておき、今の自分の実情を論(あげつら)って、
 後天的な障害は、どの人間にいつでも起こりうる可能性がある事に警鐘を鳴らした。



 そして、皆、黙った。



 27歳。いい大人だ。

 誰々が結婚した。相手はこんな人。
 そういう話も以前はしていたけれど、そんな事よりもっともっと深刻な問題が
 自分に降りかかる可能性を示唆されると、
 真剣に考えざるを得ない。



 これを「取り越し苦労」と、一笑に伏す事は簡単だ。
 だけど、皆、真剣に考えていた。



 我が子を心から「愛する」ことができない親が増えている・・・・
 その現実を、その目で見てきている彼女たちだから尚更なのかもしれない。









 でも、思った。
 彼女たちがこうして真剣に考える人間だったというのに気づけた事は、
 今後、自分たちにとって、大きな力になるだろう。
 もし、誰かが障害を持った子を産んだり、
 本人が、障害者になってしまっても、
 こうして真剣に考える事ができる人間がいたことを思い出しさえすれば、
 それはかなり大きな助けになるかもしれない。
 安心できるかもしれない。


 全くカラーの違うヤードにそれぞれが散っている事で、
 沢山の情報を得ることも可能だし、
 より詳しく新しい、生のデータを得ることもできる。


 あたしたちは、「女性」として常に「ひとり」だけど、
 常に、「真摯な女性たち」が後ろ盾としてついていてくれることを
 忘れてはならない。



 いつかもし子供が生まれて、その子に「世界で2番目に好きだ」と話せなくても、
 「話せない」ことを相談できる相手がいることを忘れてはならない。
 そういう友達のことを裏切ったり、無くしたり、忘れたりするのは、
 罪だ・・・・。


 そんな、実り高い、良い忘年会だった。
 皆、それぞれ、今年の事はなかったことにしてしまいたい衝動で
 わざわざ「忘年会」と称したのも、
 イカしていると思ったのだ(爆)。



あさみ


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