まりなを叱る時、ついつい「あんた」という言葉を使ってしまう。 今日も、まりなが不二家の七五三の飴(細長い棒状の固めのミルキー)を 食べながら歩いてきて、私に寄りかかろうとしたり、 その辺によじ登ったりしようとするので、
ちょっとあんたっ!気をつけなさいって! その辺べたべたになっちゃうでしょっ!
と声を荒げると、まりなは無言で私の脇にちょこんと座った。 そして、飴をなめながら、そっぽを向いてぶつくさいっているので よく聞いてみたら・・・
「あんたじゃないもん。まぁりぃなっていう名前だもん。」
これにはまいった。 笑って、そうだね〜、まりなはまりなだよね〜と 頭をなでてやったら、聞かれていたかというかのように 照れ笑いしてこっちを見た。
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