Akira Jimbo's Diary DiaryINDEX|past|will
今日はキーボードのダビング(音を重ねる)デイ。70年代のフェンダーローズエレクトリックピアノをコントロールルームに運び、一曲目を録りはじめましたが、30秒とたたずにオトマロの手が上がり、チューニングに問題ありとの指摘。確かに中音域の鍵盤が1個だけ狂っています。フェンダーローズは30年以上前の超アナログの時代の産物。つまみを回せばチューニングが合うというわけにはいきません。専門の調律師の熟練した技と耳が必要です。しかし今から呼ぶ時間の余裕はありません。オトマロが、なんとなくやり方を見た事があるというので、カバーを開けてみました。鍵盤1個1個のアクション部分と音を拾うピックアップが細いピンで繋がっていて、そのピンにコイルのようなものが巻き付いているのが見えます。それを移動させると音程の微調整が出来るとの事。オトマロはスイスアーミーナイフを取り出し、ツールを一通り点検した後、蟹の足から蟹肉をほじり出すためのフォークを使ってコイルをつつき始めました。錆びついてしまっているのか、なかなか動きません。力を込めてようやく1ミリほど動かすと、やや音程が合って来ました。さらに力を込めてもう1ミリ。お、いい感じだと思った瞬間、ポキっと音を立ててピンが折れました。あー、、、一同しばし呆然。問題の鍵盤は完全に死にました。完全に、完璧に、塵ほどの疑念もなく。ごーん。
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