關察
 「裏があるのは分かるけれど、その深さが見えなくて怖い」
 どこぞの準教授に僕の性格についてさう評していただきました。

 僕にとつては僕の性格の裏表なんかよりも、僕なんかにそんな科白を吐く彼の方がもつと怖い。
 そうやつて如何にも女性の心を知り盡くしてゐるかの樣に、常日頃から相手の興味を引く科白を竝べ續けるもんだから、度々ストーカーに惱まされる事になつてしまふんだ。

 その科白を聽いた僕が如何反應するのか樣子を窺う彼の姿ももつと怖い。
 社會學の學者でも何でもない癖に。
 取るに足らぬ存在であると位置付けてゐる僕でさえ人間觀察の對象にして、何を得やうといふのだらうか。

 尤も、一番怖かつたのは醉いに任せてうつかり失言し掛けた僕の愚かさなんだけどさ。
2007年07月06日(金)
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