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【NBA選手】ティム・ダンカン(F-C/サンアントニオ・スパーズ) - 2005年02月28日(月)

体育の授業でバスケットボールのシュートを習った時、ほとんどの人は
ボードの四角い枠に角度よく当たるよう指導されたことだろう。
点(リング)を狙うより面を狙った方が確率が良いのは当然だからだ。
しかし、実際にうまい人の試合を見ると、ボードに当たるようシュートを
放つ人はまれで、みんな直接リングめがけて打つ。ボールがシュッと
ネットに吸い込まれる様はそれだけでプロっぽく、見ていてかっこいいの
だけれど、どうも腑に落ちない思いもある。
高い確率を求めた方がいいんじゃないの・・・?

そんな釈然としない思いを払拭してくれるのが彼、ティム・ダンカン。

強豪スパーズの要となる選手であり、何度もオールスターに選ばれて
いながら、たたずまいはほんと地味。
その地味さをかもし出す要因として、華やかなプレイが売りのNBA選手
なのにバンク・ショット(板にあててゴールを狙うシュート)を得意として
いることが、結構なウエイトを占めているだろう。
派手さはなくとも確率のよいショットを黙々と沈め続けるあたり、数学が
得意でアカデミック・オールアメリカンに輝いた実績もある才人、
ダンカンらしくて好感が持てる。
己の個性を冷静に見つめるその姿はまるで禅僧だ。
そして昔大好きだった篠塚(首位打者を取っても取っても、なぜか地味)
ともちょっとだぶる。

そしてそういう選手がいつもキッチリ評価されていることを思うと、
アメリカ人って信用できるのでは・・・と思えてくるのだ。



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