柴田熱 - 2001年05月09日(水) 最近の柴田熱といったらない。 柴田といってもあぶない刑事でも、ワハハでもない。 元幸先生だ。 この前買った2冊もあいかわらずよかった。 信用できる訳者というのは、かわいい服ばかり置いてあるセレクトショップ みたいなもので、全幅の信頼に値する。 その人が訳した本は必ずおもしろい、っていう信頼。 作家の場合、ひとつの作品がよかったからといって次もまたいいとは限らない けど、信用できる訳者の訳著というのは、いつもいい作品で有り得るんだなぁ、 と柴田先生がらみの本を読んでると感じる。 もちろん訳のうまさにも唸らされるんだけど、それ以上に作品のセレクトが 秀逸! ほんと、柴田作品にハズレなし。 走れば必ず勝つサラブレッドみたいに、読むと必ずすばらしい。 ほんと、行けるもんなら東大に行って門下に入りたいくらい信頼&尊敬だわぁ。 さて、今日買ったのはレベッカ・ブラウンの『体の贈り物』、それから柴田 先生の自著『愛の見切り発車』。 訳した本の最後にはたいてい「訳者あとがき」を書いてくださる柴田先生。 そしていつも、それが抜群に冴えていて、なんて頭のいい人なんだろうと 感動する。感心じゃなくて、感動するんだよ、ほんとに。 難しい言葉は滅多に使わずどちらかといえば平易で、でもすごくスマートな文章。 憧れずにはいられない。 下手すれば惚れちゃいそうでさえある(ずっと前、月カドで拝見した限りでは 見た目も好きだった)。 そんな柴田先生の文章を読み放題の『愛の見切り発車』を、鼻血を出さずに 最後まで読めるだろうか。 出て久しい柴田熱。 でも、まだまだ引く気配はないみたい。 -
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