思考過多の記録
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2017年10月25日(水) |
もう二度会いたくないチーム |
久々の更新で毒を吐くのも何なのだが、先月終わった僕のユニットの公演は、お客様からは好評だったが、僕にとっては本当に苦痛な時間だった。 自分のユニットの中では、ワースト3に入る位の、最悪の座組だったのである。 いくつかのグループに分裂して、一体感が全くなかった。それぞれのグループに「ボス」がいて、お互いに相手を批判し合い、蔑んでいた。全員が、他人に対して敬意を払わず、自分だけが正しいと思っていた。または、正しいと思う人の意見しか聞かなかったし、最後まで自己流のやり方を貫いた、協調性に欠ける人間もいた。
稽古最終日にも打ち上げはなく、本番初日の打ち上げや乾杯もなかった。それに対して、誰も違和感を抱かなかったし、異議も唱えなかった。 それどころか、自分の「子分」だけで勝手に初日打ち、中打ちをやった「ボス」もいた。 打ち上げにさえ顔を出さず、後で僕に批判的なLINEだけ送ってきた役者もいた。偉そうなことを言う前に、客を呼べ!と言いたくなった。 こんなにバラバラな座組は、本当に久し振りだった。 もう二度と僕の所には出ないと決心した人も多いと思うし、こちらから願い下げだと思う人間も多い。 あの稽古の日々はもう思い出したくもないし、こいつにチケットバックなんてしたくないという人間もいる。 本当に、9月は消耗した。
ユニットというのは、毎回集まる顔ぶれが違う。だから、ある意味闇鍋のようなものだ。本当に結束の強い座組の場合もあるし、今回のように、心の底ではお互いに認め合っていない、大外れの座組もある。 「劇団にしてはどうか」という意見もある。メンバーを固定することで、「外れ」の確率を減らすということだろう。 それも1つの案だが、僕に継続的についてきてくれる人がどれだけいるか。というか、そもそもいるのか。 来年1月の座組が、いいものであるのを願うばかりだ。 まあ、9月より悪いということはないだろうと思っている。「諸悪の根源」だと思われる人間には、声をかけていない。もう二度と関わりを持ちたくない。
お客様に、このバラバラな状態が伝わっていなかったことだけが幸いだ。 「前回よりまとまりがあった」と感じた人もいた位である。 つまり、本番の舞台では、みんな様々な問題を自分の中で解決していたということだ。 舞台を成功させるという目的は、辛うじて共有できていたのだ。それでいい。 別に、仲良しこよしで芝居を作ろうとは思っていない。
ユニットは、様々なバックボーンを持ち、実力もバラバラな人達が集まって芝居を作る。 そのことを理解した上で、こだわりと同時に寛容さを持って、1つのチームとして機能することが必要だ。 それをとりまとめる僕の責任は大きい。 しかし、座組がうまくいっていないことの責任を、全て僕に押しつけて涼しい顔をしているのはどうなのだろうか。 陰で文句を言い、相手への悪口を言い、自分だけの正しさを確認する。そんなことでいいのだろうか。 ひと言で言って、9月の座組は「プロ」ではない人間が多すぎたのである。 僕が早く小劇場から抜けたいと思っている理由の1つがこれである。
気に入らないなら、去ればいい。 ディスるだけディスればいい。 それで自分の価値が高くなると勘違いしているのなら、いつか手痛いしっぺ返しを食らうだけだ。 早く自分が組みたい人間とだけ組める、本当の意味で役者を選べる地位に就きたいものである。
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