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2005年08月18日(木) |
携帯旅日記 8/18 沢蟹 |
私は蟹、特に沢蟹については何故か禍禍しい印象を持っている。多分あの造形が苦手なのだ。ギーガーのせいでますます苦手になったのだ。大江健三郎の小説で、神隠しにあった者が山中で沢蟹を生食するというような話を読んだせいかもしれない。甲殻類全般、どうやったって意志の疎通の図れない、わかりあえない感じもするし。
今朝、台所で洗いものをしていたら、三角コーナーの陰で何か大きな蜘蛛のようなものが動いた。夏の田舎は野生動物や昆虫の宝庫なのであまり驚きもせず父を呼ぶ。
「おっきい蜘蛛がいるよー、取ってー、蟹かと思うくらい大きいんだよー」 「どれどれ、なんぼなんでも蟹ってことはなかろう。どこだー?……あ、これ沢蟹だ」
何故。どこから。訳が分からなすぎて、とりあえずげらげら笑うしかない。外の草むらに放してやりながら、やっぱりこいつらとはわかりあえないと思った。
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