Diary?
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私が「焦げた食べもの」を偏愛していることについては、身近な人々にはよく知られた事実である。肉であれ魚であれ野菜であれ、こんがりキツネ色を少し通りこした、「焦げ過ぎ」の状態とのギリギリのラインが理想的である。
焼肉は手元にキープしておいてじっくり育ててから食べるし、焼そばは最後にフライパンにぎゅうぎゅう押し付けて焦げを作成する。最近、こんがり焦げていて軽い塩味でもついていれば何でもいいのではないかとさえ思う。たとえばヴェジタリアン用の大豆グルテンなどに塩胡椒してこんがり焼いたものを出されたとしたら、多分大喜びで食べるような気がする。
さて、普段はさすがに炊飯器にまかせるが、休日など余裕のある日には土鍋でご飯を炊くことがある。とはいっても最近流行りのご飯専用鍋ではなく、ひとり用の鍋焼うどんや雑炊なんかを作る、あのサイズの土鍋である。実はご飯は鍋で炊いた方が早く美味しく炊ける。ではなぜ普段から鍋で炊かないのかといえば、このサイズの土鍋では一合しか炊けないからだ。まとめ炊きができない。勤労者としては、やはり毎日炊飯するのは時間的に辛い。
そんなわけで、休日の愉しみとして土鍋ご飯を炊いている。つやつやぴかぴか、これぞ銀シャリ。そう、そしてもうおわかりであろう、お焦げである。火を止める前に強火にしてしばし待つ。焦げた香りが漂ってくる。そこをぐっと堪えてもうしばらく強火。そうしてできたお焦げは、それはもう幸せな味がする。お焦げだけで塩にぎりになんてしてみなさい、あなた。こりゃたまらん。
これが私の休日の贅沢だ。…安上がりとか言うなー。
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