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2004年03月15日(月) |
下町お徒歩日記 湯島編 |
なんで昨日がこんな盛り沢山になったかというと、そもそもは浅草今半ですき焼きでも食ってやろうじゃないか、という話に始まったのです。夜が今半なら、昼間は谷中の茶館で中国茶を飲もうじゃないか、と言い出した人がいて、それならお昼ご飯は湯島の蕎麦屋に行こうじゃないか、と言い出した人もいたわけです。最後のは私ですが。湯島から浅草まで通しで参加したのは3名。お疲れ様でした。
さて、湯島。 まずは湯島天神を見物する。残念ながら梅はもう散っていた。来年は梅見に来てみようかな。時間があったので宝物殿を拝観する。規模は小さいけれど、川合玉堂やら菱田春草やら伊東深水やら、なかなかのラインナップ。能面や富くじの箱なんかもあって面白い。驚いたのは火消しの「まとい」の展示で、その大きさがイメージと違っていた。巨大。あんなものを振り回していたとすると、火消しは怪力なのか? 突然太鼓が響いて、雅楽が始まったので何ごとかと思ったらた結婚式だった。親族の方達が2〜30人くらい、どんどん本堂に入っていったのでびっくりする。中は広いのね。
湯島の古式蕎麦に行ってみたいと思い付いてはや一年ばかり経ってしまった。上野までは行っても、なかなか湯島までは機会がないものだ。 私は蕎麦全般を愛しているので、東京の粋な白い蕎麦も、町の駄蕎麦屋やスーパーのふにゃふにゃゆで麺もそれはそれとして好きなのだが、昔から食べていたのは黒い田舎蕎麦だった。実家の近所には昔「黒蕎麦」と銘打った美味しい蕎麦屋があったのだ。そんなこんなで「黒い蕎麦」と聞くと触手が動いてしまう。 古式蕎麦、まず麺は今まで見たことないくらい黒い。江戸のつるつるっと食べる蕎麦とは別物と考えた方がいい。食べごたえがあるというか、もぐもぐ食べてお腹いっぱいになる感じ。そして変わっているのがつけ汁。普通の出汁のつゆではなくて、大根おろしの絞り汁と生醤油をからめて食べる。薬味はけずり節と山葵、ネギ。この食べ方、割とやみつきになる。山葵はあまり入れずに、大根の汁の辛さを効かせた方が美味しい。家でお蕎麦を食べる時にもやってみよう。「山揚げ蕎麦」という、おろした山芋を揚げたのが載っている種蕎麦も美味しそう。今度はあれを食べよう。
腹ごなしがてら、湯島天神に戻って屋台を冷やかして甘酒を飲みながら絵馬を見たりする。ここの屋台はやげん掘の七味だとか、ぎんなん売りなんかが混じっていて風情がある。 天神さんは学問の神様だから、お礼参りの季節だった。絵馬がものすごい山盛りになっていた。「劇団四季に合格しますように 宝塚音楽学校に合格しますように」というのがあったけど、どちらか一つにした方が良いと思うよ。
明日は根津・谷中編の予定。
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