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2003年01月01日(水) 謎の儀式

毎年、正月は実家で迎えている。
いつも疑問に思うのだが、実家の元日の朝のあの儀式は一体何なのだ?実家に代々続いてきた風習らしいのだが。

まず鏡餅は小さいのがずらりと、11個だか13個だか並んでいる。山の神様の分とか水の神様の分とか、そういうことらしい。鏡餅の隣には、お三方にいくつかのおめでたいアイテムが載せられている。ごまめ、みかん、結び昆布、カズノコ、干し柿、梅干、たたきごぼう。で、家族全員が夜型人間であるにもかかわらず、元旦には6時くらいに叩き起こされる。家族はひとりずつ、小皿を持って三方にお供えしてあるアイテムを少しずつ頂いてくる。家族全員が揃ったところで、「おめでとうございます」ってことで神様からの頂き物を食す。梅干と昆布はお茶に入れて飲む。それからおもむろにお雑煮の準備などにとりかかるのだ。

子供の頃は、これが普通のお正月だと思っていた。ある時、実家の近所でさえもこんなことをしている家はないらしい、鏡餅は大きいのが一個というのが標準らしい、などということが判明して非常に驚いた。

お三方から頂いてくるというスタイルは、大江健三郎の小説で四国の山中の家の風習として出てきたように思う。でもその小説では、家族がそれぞれ小皿を持って、一人ずつバラバラの場所(家の中で自分が気に入った場所)で食べることになっていた。途中までは似ているけど、それはちょっと寂しくてイヤだなあ…


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