僕と彼女と彼女の生きる道・第3話。
1話2話が、緊張感に溢れていて、ビシビシ胸に刺さりまくりで、痛くて痛くて仕方がなかったので、 3話を見ながら、ふーん、なーんか予想通りの展開なのねぇ、ユルい感じねぇ、などと思っていたのだけれど、 結局、気が付いたら、頬が濡れているじゃないですか。 風にふわふわ舞っている小さい女の子の前髪越しに見上げるお父さんは、 とても頼りなくて、でも、とても頼もしい。
背中越しに吹いていたハーモニカが、向き合って吹くハーモニカになり、 ただ驚くことしか出来なかった涙が、体温を感じる涙になり、 つまり、「そこに有る」だけだった娘が、「そこに居る」娘であることに、少しずつ気が付いていくお父さん。
動物園の柵の前で、おんなじ仕草で動物たちを眺めてる、 逃げていく風船をおんなじ瞬きで見つめてる、大きなコドモと小さなコドモ。 ピッツァが「垂れるっ!」の時は、笑い合うのが照れ臭くて出来なかったのに、 お尻にペンキの時は、素直に心から笑い合うことが出来ちゃった2人。
DNAがこっそり忍ばせている「おんなじ」。 その全てが素晴らしいことかどうかは分からなくて、 実際、今でも私は、ふと両親のマイナスな部分が私にも宿っていることに気づいて愕然としたりするのですが。 でも、それを認めて初めて、「そこに居る」ことになるんだろうな。 そうそう簡単に、全てを認めることは出来ないかもしれないけれど。
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