昨夜は赤坂ACTシアターで『セツアンの善人』。
松たか子嬢の舞台を観るのは3回目くらいかな?
彼女は、やっぱり眼の力が強いよねぇ。仮面を被った芝居で特に感じました。
串田和美さんの演出はテンポが独特で、なんとも言えない違和感を感じるんだけど、
それが段々気持ち良くなってくればシメたもの。
今回は、少なくとも去年の『VOYAGE』よりは気持ち良かったわ(笑)。
ワダエミさんの衣装と、舞台美術や小道具の使い方が素敵で、
特にラストシーンの家の灯りが消え残っていく様は、吸い込まれるような美しさです。
ただ、舞台上左右に設けられた客席は、ちょっとどうかなぁ。
そこに目をやると、突然現実に引き戻されちゃうのよね。
おととい火曜の夜、記憶が薄れないうちに…と思って、福岡の感想を書き始めたところで、
WTCに飛行機が突っ込む様子をライブ中継で目の当たりにしたので、
そこで手が止まってしまいました。
あのビルの展望台からキラキラ光る夜景を見下ろしたのは、何年前だったろう。
典型的なノンポリ人間(死語?)の私なので、
宗教や政治における「正義」について無知なのは承知しているけれど、
それでも人の命より大切な「正義」ってのが有り得るとは思えないし、
有ったとしても理解したくありません。
確かに存在したはずの日常(それが、今夜のドラマを楽しみにすることだったり、
庭の花に水をやることだったり、本当に些細なことの積み重ねであったとしても)が、
一瞬のうちに消滅してしまう。しかも、その人の周囲の人々の日常さえ狂わせてしまう。
そんな残酷さに思い至らない「正義」なんて、有るのでしょうか?
そんなこんなで遅くなってしまいましたが、一応書いてみました。
ふくおか日記(ライブ編)は、
こちらからどうぞ。
(いつもながら、感想っていうより、うわ言みたいな感じだだわー。
しかも、今回は既に8日・9日の2日間の記憶が混ざっちゃってるしさ…)
キーワードは「刹那に生きるオトコ」ってとこでしょか(笑)。