やがて楽しき

日々つれづれ、ときどきSMAP。


過去ログからの検索はこちらから
やがて楽しき
2001年06月21日(木) ぽろっ、とね。


なーんと、今週に入ってからのクサナギさんとの触れ合いは、
麦わら帽子で熟茶を召し上がる仄かにレトロな15秒間×1回だけなのよね。
当日中に帰宅した日が無いからさー。番組も全部ビデオの中です。
メールのお返事も滞ってて、スミマセンです。

そんなわけで、本日は観劇&読書日記っちゅーことで。

水曜日は、新国立劇場で野田地図『贋作・桜の森の満開の下』
中劇場には初めて入ったんだけど、すり鉢状の客席が観易いし、
奥行きの深い舞台と相まって、芝居の中に気持ちが吸い込まれる快感がありますね。
なんだかね、最初のうちは、堀尾幸男さんの美術にしては語り過ぎじゃなぁい?とか、
堤真一&古田新太の組み合わせって、この前観た『野獣郎見参』と混ざっちゃうなぁ、とか、
夜長姫@深津絵里嬢の声、高音オンリーじゃなくて陰影が欲しいよねぇ、とか、
いろいろ引っ掛かりを感じてたんだけど、最後の深津っちゃんにヤラレてしまいましたよ。
2時間以上続いた見事なキレっぷりは、このラストシーンの為だけに有ったのか?とさえ思うほど。
ぽろっと泣けてしまいました。

例えば映画やテレビドラマを見て泣く時っていうのは、
なんで自分が泣いてるのか、解りながら泣いてるような気がするんだよね。
だけど、生の舞台を観ていて泣く時は、まったく理由がわからないまま、ぼろぼろ涙がこぼれてるって感じ。
舞台上の人々に全く共感できなかったり、セリフが理解できなくても、
何故か、どうしようもなく、泣けてしまう。
で、そういう芝居に出会えるのは、20本、いや、30本に1本って確率の幸運じゃぁないかしら。
今回は「ぼろぼろ」とまでは行かない、「ぽろっ」だったけれど、幸運な芝居の一つであったことは確かです。
芝居の後に食べたディナーにも満足で、久々に心豊かな夜を過ごしてしまったわぁ(うっとり)。

そんなこんなで、今の通勤読書は『ユリイカ臨時増刊号・野田秀樹』なのですが、
2日前までトロトロと『鳥類学者のファンタジア』(奥泉光)を読んでました。
ワタクシ的には、ジャック・フィニィを彷彿させる過去へのリスペクトと、
主人公の語り口がとても楽しかったのですが(なんとなくキャラクターに近しいものを感じるのだわ)、
ジャズ好き&猫好きの方が読むと、さらなる感動があるのではないかしら。ちと、羨ましかったりして。





Copyright(C) 2001-2005 "Greena" All rights reserved.
since 2001/01/06
My Enpitu追加