| 2009年06月10日(水) |
間違ってアニメ絵コンテ集買っちゃった |
にのらです。
2016年のオリンピック、心の片隅でマドリードを応援している。
えーんだってそしたら日本のことやから世をあげてスペイン祭を開催
しまくるでしょ・・？
☆チェーザレ☆
買ってきました。寝る前に読みます！！
惣領冬実って、彼女がカフェにいるしか読んだことがなかった
のですが、こんな世界も描いてはるんですねえ！楽しみです。
絵が好みなので・・・！
☆めろ☆
ブログの、カテゴリ[らきがき]の４月１６日のところだよ！
スペインの素晴らしさ等々、明日以降ネチネチと語りかける
から安心してください！あーメロがハマってくれたら、
一緒に「イタリア＆スペイン小皿料理 ロマーノ」練馬区保谷
に行きたい。ああ・・・でもメロがロマにハマるとは思えん。
携帯(で書いた)小説
ロマーノ片思い劇場
※注意：にのらは闘牛を観たことがありません
※注意：国営放送終了⇒2008年から闘牛禁止みたいです
※注意：ロマーノはちょっとヘンデレ
闘牛は３幕からなる。
�‘�牛士のために、槍方たちが牛を槍で突いて強さを推し量る
��闘牛の肩に計６本のもりを突き刺し、力を弱める
��そして闘牛士によって止めを刺される。これを「真実の瞬間」と呼ぶ。
踊るようにひらめいて、切っ先が厚い皮を突く。
まだ真剣ではない。息の根を止める前に、観客を魅了しなければならない。
動きの軽やかさとは裏腹に、手応えは鈍い。
怒り狂う牛の勢いは止まらない。
それどころか挑発にますます興奮しているようにも見えた。
観客のモチベーションと完璧にシンクロしてなお、マタドールによる
止めを待つクライマックスへの追い込みは激しさを増した。
歓声と口笛、時にはブーイングが会場を包みこんだ。
なめらかな線を描く筋肉を被う濃い褐色の肌が、杭を受けて
赤黒く濡れて光っている。ぎらぎら光るが見た目よりなまくらなそれは、
牛をひとつきで殺すような優しさはまだ持っていないのだ。
真剣に持ち帰るまでは、アルミニウムの偽の剣と赤いムレタが
相手をする。時間と共に牛はだんだんと弱ってくる。
「(銃で一発！ってわけにはいかねえもんかな)」
ロマーノは常々そう思う。
情熱的な舞台ってやつは、時にあえて血糊で鉄錆びたような剣で、
まるで嬲っているような演出を必要とする。
理由は単純だ。派手に盛り上がれる。決め技がひきたてられる。
人間の、血の気の多い残酷な部分が露わになる。
ロマーノは隣に座った男を横目でちらりと見た。
コイツは、そういう舞台が大好きなんだ。
いつもはのんきに昼寝ばっかりしているくせに。
それにしても…
「(何百年やってんだ。飽きねえの？)」
イタリア兄弟の家でも、似た競技はあった。
いや、イギリスでも、日本でも、世界中で形を変えて。
人間の欲求なんて、どこの国でも似たようなものだ。
ただ、時代はもう、残酷であるという理由でこの競技を
受け入れられなくなっているのだ。
諸国がとうに捨てさろうとしているこの残忍野蛮と非難轟々な競技を
スペインはことの外好んだ。小さなもらわれっ子の頃から、ヒマを
見つけては２人して闘牛場に足を運んだ。
幼い頃から連れて来られては、悪いことしたら明日にでもあの中に
放り込まれるんじゃないかと、スペインの膝の上で引き攣って
いたものだ。でも、子分を溺愛する親分が闘牛場に彼を放り込むわけも
なく、「アホやなあ！そんなん可愛いロマに親分するわけないやん」
と、いつも周辺に立った市場で山ほどお菓子を買って与えたので、
小さな子分のお気に入りの場所になるのにそうそう時間はかからなかった。
戦いはいよいよ盛り上がりを見せる。
猛り狂う闘牛は、それでも突進を止めない。
この目の前で繰り広げられる残酷で芸術的な、血生臭く華麗な、
しかしながら派手と官能と素朴と粗野の混じり合った陽気な遊戯を、
その日ロマーノはまるでスペインそのものだと思った。
日差しが降り注ぎすぎて、熱でクラクラする夏の日だった。
体は次第に消耗するのに、心は不自然に浮き立った。
久々のデートだったからかもしれない。
興奮して珍しく朝早く起きたロマーノを、ヴェネチアーノは
からかったけれど、同じように早起きして迎えに来てくれたスペインに、
ああスペインも自分を恋しいと思ってくれていたんだとうれしくなった。
思わず駆け寄って、その体を抱きしめたい衝動にかられたけれど、
そんな恥ずかしいこと、できるか…と思ったと同時にそんな恥ずかしいこと
を平然とやってのけるスペインに抱きしめられて、熱烈歓迎なキスされた。
「ロマー！！久しぶりやな！ロマからも親分にキスしたって！！」
その場面をヴェネチアーノに見られたから、恥ずかしさとくすぐったさ
だけではなく、無性に得意だった。
ざまみろヴェネチアーノ！
俺にだって、愛してくれるやつがいるんだからな！
正直、舞いあがっていて闘牛どころじゃなかった。昨日までは
どうせならサッカーを観たいと思っていたけれど、スペインを一目
見た瞬間に、彼と１日いられるなら闘牛でもサッカーでもなんでも
構わないとさえ思った。
座席に腰をおろしたあとで、飲み物を買いに行くと側を離れられただけで
寂しくて死にそうになる。耳に入るスペインの声に安堵と焦燥を覚える。
感触を確かめたい。
だから密着したい。
２人の間に空気があるのすらもどかしいのに。
牛ばっか見てねえで、こっち見やがれってんだコンチキショー。
自分がスペインに浮かれているのに気付いてしまうと、
それまで田舎者の野蛮な余興だと鼻を括っていたこの遊戯に
胸は熱く反応した。熱気の中、隣で大喜びしているスペインに無数の剣が
突き立ち、それでも戦いを止めない往年の姿を思い起こした。
かつて実際に、自分を守るために戦いに明け暮れていたあの傷だらけの体を
思い描いて、今頭の中をみられたら恥ずかしくて憤死しかねないような
倒錯的なヌードに一人酔いしれた。
今はとうに、当時な彼の歳を追い越したけれども、結局ロマーノは
スペインのような体にはならなかった。どちらかというと、弟にも
負けないヒョロい体型だ。
あの頃、もっと自分が、彼を誘えるくらいに大人だったら。
大人な自分がそんなスペインの姿を見たら、我慢が効かなかっただろう。
自分を守るためにその美しい肉体に無数の剣を受け、血まみれで
それでもなお敵に立ち向かう姿など、
思い描くだけで…
「（根本までしゃぶりつくしてえ…）」
珍しく真剣な目で、まるで隣のロマーノを忘れてしまっているかのように
競技に魅入るスペインに、強烈な飢えと独占欲を感じてため息をついた。
普段はのんびり屋のお人よし、まあちょっと見いい男、程度のイメージ
だが、何かに熱中している時の横顔には「もうオレを好きにして」と、
与えられるものを全てを差し出してしまいたくなりそうな凄みがある。
できればそういう色っぽい眼差しは、自分限定にして欲しかったけれど、
悲しいことに、ついぞそういう戦闘的な眼差しは自分に向けられたことは
めったになく、ベッドの中でほんの一瞬だけ享受できる最高の媚薬と
なってその希少がロマーノを虜にした。たった一瞬を自分のものに
したいがために、どれだけ自分が甘えてきたことか。そんなこと
隣の能天気男は気付きもしないのだろうけど。
そうやって、ヤキモキしながら彼を思うとき、たいてい彼は世界征服の
ために世界を駆けずり回り、子分を増やし、さらにロマーノを苦しめるのが
常だった。初めて自分以外にも世界中に子分がいることを知った時の
焦りがどれほどのものだったか！思いだすだけで泣けてくる。
あの頃、もっと自分が大人ならよかったのに。
あの時感じた感情の意味を、もっと的確に判断できたのに。
(表現は、まあ今でもできないけど)
ロマーノが恋心を募らせているうちにようやく１頭を仕留めた。
闘牛は「美しい死」を与えられたが、途中避け損ねた闘牛士が
１名搬送されていった。せいぜい目立てたせいか、怪我人の割に
うれしそうに見える。つくづくこの男らしい競技だ。
帰り道、さっきまでの喧騒がすっかりひいて、いつもどおりの緩さを
取り戻したスペインに、今だに少し興奮気味なロマーノは言った。
絡まる指はお互いの体温を分け合って、感触を忘れるくらい溶け合って
いた。大して力を入れているわけでもないのに、離れる気がしない。
「なあスペイン」
「んー？」
「オマエは闘牛みたいだな」
綺麗だ、勇猛だ、単純だ、残忍だ、
時に手が付けられない暴君だ、興奮させる。
好きだ。
好きだ、いっそ今抱いてくれ。
潜む意味はいろんな気持ちをはらんだ恥ずかしい言葉の羅列だったけれど、
どうせスペインは深読みなんてできないし、フランスみたいに強引に
良いムードに会話を持って行ける技術もないから半ば安心しながら言った。
スペインは
「トレロ・ロマーノ。俺は戦いよりも昼寝が好きやねん」
やから今日は一緒にシエスタしたって？
と、軽くウインクを投げてよこした。
不覚にも、そのキャンディーみたいな甘いヒスイ色の瞳と、
ちょっとおどけた表情がカワイイと思って素直にうなずいてしまう。
うなずきながらロマーノは、地球半周分くらい遠回りした愛の告白が、
予想通りのＫＹで返され、当然のことながらがっかりしたけれど、
「(トレロって、闘牛士って意味だよな…。
スペインが闘牛で俺が闘牛士で…)」
ロマーノの思考はその言葉に少しでも卑猥なお誘いの意味が潜んでは
いないかを探してしばし悶々とした。なんだかこのままではもったいない
気分。どうせならベッドの上の闘牛場でピンクのムラムラなシエスタが
したいもんだ。次第に膨らむオヤジ顔負けの妄想は、いつしかロマーノの
自信を大きくしていった。
たまにはおねだりしてやらないこともないぜ？
「スペ・・」
「あ。せや。なあなあ、イタちゃんが牛見たら気絶するかもしれへんなあ。
めっちゃカワイくない？ロマ、今度連れて来て〜。親分、左右にロマと
イタちゃん座らせて、楽園ごっこしたいな〜」
とその日最強の爆弾を落として行ったのだった。
携帯持ちっぱなしで肩がこりました。
あん・・・もう寝なきゃ・・・。
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