日々の生活に追われていたら、あっという間に7月も終わり。 こういう眼前の瑣末な日常の消費の連続で、人生って終わっちゃうんだろうなあ。
今月の報告。
・家族で伊豆長岡の温泉へ旅行。 限りなく家族それぞれの自己満足に近いですが、親孝行&家族サービスが ここ最近のまめ家の一大ブームです。 なにかが想い出になるのではなく、想い出をつくるためになにかをするのって 物凄く虚無感と寂寥感が伴う行為だと思うけど、今の私たちに出来ることは そういう一見無意味にみえることだけなんだなあ。 なにもせずに嘆くよりは、大した意味など生まれなくても兎に角行動に移した方が 後悔も悩みも少ないと思うし。自分の無力さに打ちひしがれる瞬間。
温泉宿は、物凄く素敵な場所でした。半端じゃない寂れっぷりで、お客さんほとんどいませんでしたが それがまた静謐と落ち着きに繋がっていて、なにもなくてものんびりしたい人にはいいのではないかと。
全室離れで、趣きあるところですよ。ちょっとお値段張るけど。 「古奈別荘」http://konabesso.com/
・今月もKさんにお誘いいただいて、日比谷で極彩色の夢を観て参りました。 観劇中に地震に見舞われまして。こんなところで死んだら、これ以上の親不孝は ないんじゃないかと、そんな考えが頭を過ぎったり。 懲りもせずに、来月再来月と本拠地まで遠征予定です。(学習機能なし)
・着物への憧れを手近なところで叶えようと、浴衣を購入。 渋いといえば聞こえはいいけど、極薄い鳥の子色に、薄墨色で向日葵が咲く地味なもの。 帯は結ぶのが面倒だから、ワンタッチ帯で(笑)その時点で着物好きとか言えない立場ですが。 梔子色で粗い格子模様の帯。 問題は、着付けが下手なことと、着ていく場所がないこと。家で着るか。
・ヴィスコンティの「山猫(イタリア語 完全復元版)」を観る。 http://www.crest-inter.co.jp/yamaneko/index2.html
これほど豪華で空虚なデカダンは見たことがない。凄い。 サリーナ侯爵の抱える虚無や絶望、新しい時代を象徴する人々の 傍若無人で愚かでありながら、荒々しいまでの勢いに溢れた生命力の対比が 落陽、斜陽と表現するにぴったりな、ひとつの偉大な時代を象徴する存在の 終焉(というか、衰退?)を浮き彫りにしている。 …まあ、難しいことは判らないが、ラストの大舞踏会は凄いよ。 そして、アラン・ドロンのチョビ髭にちょっと笑いを誘われた。 やっぱり男前なんだけど、後半、狡猾というか、ちょっと貧相な顔になるよね。 あれが役作りだったら凄い。そしてオヤジが文句なしに格好いい。
・友人の恋愛話を拝聴。 この歳になっても、あんなにドラマチック恋愛体質なのは純粋に凄いと思う。 あのエネルギーはどこから湧いてくるのか。私じゃ息切れするな。 色々無責任にああだこうだ言ったけど、最終的には他人がどうこう出来る問題じゃないから、 彼女が幸せになってくれるといいなあと思います。
女同士の相談事って、合理的な解決方法では決してないと思いますが 自分の考えを言葉として発することで変わるなにかは確実にある。 効率的ではないけれど、無意味なことじゃないよ。 すべてのことに、客観的な観点から、最速最短最良の解決策を講じるばかりが正しいとは思わない。 ま、女の人って、相談する時には自分の中でキチンと正しいと思う意見も、 納得できない葛藤も既に用意してあるんで、外野からの冷静な意見での説得ほど、 「なにを今更そんなわかりきったことを偉そうに」って一蹴されることの方が多いよね。 欲しいのは共感。男の人には向かない役割だよねえ。 とにもかくにも、人が生きていくのは難しいなあ。
|