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 生活綴り  咲紀




2004年10月06日(水)  宗二からの電話



平日の午後2時。
宗二から電話があった。

「咲紀って、今、時間ある?」

「っていうか、こんな時間に電話してくるなんて
 宗二も無職になったん?」

「アホいえやー 咲紀と俺は違うって!」

「・・・・んで、何?」

「俺、ふられてん」

「ふぅーん。彼女いてたんや
 真希ちゃんと別れてからずっと引きずってると思ってた」

「・・・お前ってデリカシーほんまにないよな。それは言うな。
 とにかく振られてん」

「分かったよ。それで?」

「咲紀に女性心理を聞きたくてさー」

「私に?人選ミスしてるっておもわんの?」

「いや。お前ってあんな男と3年付き合ってたから
 なんか他の人と違うアドバイスをしてくれそうな気がしてん」

「・・えっ、私ってそんなに特殊にみえてたん?」

「ノーコメント。でも、仲間内では咲紀は仏様やといわれてるぞ。
 この意味、自分で考えてみ」

「・・・・・・・・」

「んで、相談やけど。付き合ってはなかってんけど、
 1度寝た女の子に『ちゃんと付き合って欲しい』と言ったら
 『好きな人がいるから無理』って言われてんどう思う?」

「言葉通りの意味でしょ?」

「と、言うと?」

「好きな人がいるからごめんなさいってことでしょ?」

「・・・。なぁ、女って好きな人でなくても
 そんな簡単に身体許すもんなん?それってひどくない?
 自分の身体を安売りするん?」

「あんた、何、今更いってるん?」

「俺、間違ってるか?」

「間違ってるとはいわんけど、なんか学生さんとはなしてるみたい」

「・・・どういう意味よ?」

「じゃあ、その子と寝る前になんでちゃんと
 『付き合いませんか?』って言わなかったん?」

「えっ、だって・・  夏祭りで会って、そのままお持ち帰りして・・」

「・・・その女の子の事、あんたせめられへんやん。
 あんただって夏祭りの勢いで寝ちゃったんやろ?
 それを女の子を一方的にせめるだなんて、傲慢ちゃうん?」

「だってさー・・・」

「宗二はその流れでその子を好きになってしまったけど
 その子は多分、勢いで寝ちゃっただけで、『好き』っていう気持ちが
 芽生えなかっただけだよ」

「じゃあ、俺はどうしたらいいん?」

「『ご縁がなかった』ということで決着つけたら?」

「お前、ほんまにドライやなぁ」

「それって褒め言葉?」

「・・・。でも、これは一般論やけど、女ってそんなに簡単に寝るん?」

「それは人によるんじゃない?
 女とかだけでくくるもんじゃないと思うで」

「まぁな。それは頭では分かってるなんで。
 でも、今回の事は結構傷ついた感じ・・・
 マジで好きになってんもん。」

「そっか。。。でも、何かでまた縁が出来るかもしれないし。」

「そうやな。まぁ、話してちょっと気が楽になったわ」

「そう言ってくれたら嬉しいわ。」

「じゃあ、そろそろ職場に戻るわー」

「ほーい!じゃあ、頑張ってね」


↑以上、要約。約20分。

そんな会話の中での宗二からの一言。


私はこんな事を本気で言える24歳の宗二は素敵だと思う。

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