アナウンサー日記
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2001年01月27日(土) ラジオとテレビ その2 AMラジオは古いのか?

 AMラジオの黄金時代というと、ズイブン昔のことのようなイメージがある。

 かつて、テレビが登場するまで、あるいはFMラジオが登場するまでの間・・・AMラジオは放送メディアの中心であり、人々の話題の中心であった。果たして今はどうなのだろうか?

 残念ながら、「その可能性と実力を持ちながらも、現状は違う」ということになると思う。

 現代は消費者に様々な選択肢がある。AM・FMを問わず、別にラジオを聞かなくても情報源はインターネットを始めいくらでもある。例えば音楽を聴きたければ、CDを買うなり借りるなり、ネットでダウンロードすれば良い。音楽専門の有線放送もあるし、ケーブルテレビのミュージックチャンネルも豊富だ。新譜紹介だって、大手レコード店ならどこでも独自にやっている。交通情報だって天気予報だって、インターネットやIモードで分かる。なんと便利な時代になったことか。この状況の中、AMラジオはまるで前世紀の遺物のようだ。

 では、AMラジオにしかない武器はないのか? ・・・ある。


 それはズバリ、「速報性」だ。これには、テレビもFMラジオもインターネットもIモードも絶対にかなわない。
 

 え?と思う方も多いかもしれない。しかしこれは紛れも無い事実だ。例えば、AMラジオから流れてくるニュースや天気予報などの情報は、他のどのメディアよりも新しい。
 
 その秘密は「報道部」を始めとした取材セクションの存在である。ほとんどのFM局は報道部を持たないし、一見新しそうなインターネットとIモードの情報コンテンツも、今のところは「2次・3次情報」・・・つまり、他の報道機関などが調べた内容をそのまま流しているケースがほとんどだ。そこにタイムラグが生まれる。

 また、ラジオは極端に言えば喋り手ひとりでも放送が可能なほど身軽なメディアだし、生放送が基本だから、突発時への対応が圧倒的に早い。(ラジオに比べテレビは数十人単位で動くのが基本なので、どうしてもフットワークが重い)このあたり、「長崎大水害」や「阪神淡路大震災」の災害報道を思い出していただければイメージしやすいのではないか。
 
 ぶっちゃけた話、最新の情報は、まずAMラジオで流れ、30分後にテレビに登場し、その数分後にやっとインターネットとIモードに配信される、といった時系列なのである。


 このように、とかく古臭いイメージがあるAMラジオだが、実は今でも最新情報の宝庫なのだ。


 で、その「古臭いイメージ」をなんとかしたくて、ずーっと悩んでるんですが・・・どなたか、良い知恵はありませんでしょうか・・・。(←これが一番言いたかったのデス)


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