アナウンサー日記
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2001年01月07日(日) ラグビーの面白さは、世界いちィィィィー!パート2

 きのうのつづき。

 隆盛を極める高校サッカーとは対照的に、全国大会の地区予選参加校が減る一方のスポーツがある。ラグビーだ。今年も地区参加チームは900校を切った。サッカーの4分の1以下である。

 かつてラグビーは、野球と肩を並べる高校花形スポーツのひとつだった。

 特に20年程前、実在のチームにヒントを得て、札付きの不良ぞろいの工業高校が全国大会で優勝するまでを描いた「スクールウォーズ」がテレビ放送されたとき、その人気は頂点に達した。冬のラグビーシーズンならずとも、大阪の花園競技場や東京の秩父宮ラグビー場には、老若男女問わずいつも大勢のラグビーファンがつめかけていた。



 きょう、ラグビーの聖地花園で、第80回全国高校ラグビー大会(ワタシが年末、出張で行ってきた大会)の決勝戦が行われた。

 粉雪が舞う中、あの「スクールウォーズ」のモデルになった京都・伏見工業の赤のジャージィが鮮やかな芝の上に姿を現した。今は総監督となった、あの泣き虫先生こと山口良治先生の姿もスタンドにあった。迎え撃つのは、初の優勝旗を狙う重量フォワード、佐賀工業。決勝戦にふさわしい、すばらしいゲームの予感。

 ・・・だが、テレビに映った花園第一グラウンド観客席は、なんだか空席が目立ったのだ。

 悪天候のせいだろうか? みんな濡れないように傘があるところに避難したのだろうか? 
 いや、本来ラグビーやサッカーなどオールウエザースポーツの観客は、選手が雨や雪で濡れているときは自分も濡れながら応援するのが心意気のハズ・・・。

 結局、試合は伏見工業が佐賀工業をノートライに抑え、3度目の全国優勝を飾った。泣き虫先生こと山口総監督は、3度目もやっぱり泣いた。偉大な指導者のあとを引き継ぎ、初めて優勝できた高崎現監督も顔をくしゃくしゃにして男泣きに泣いた。佐賀工業の小城監督は笑顔でフィフティーンを迎え、「お前たちはよくやった」と健闘をたたえた。

 私はテレビの画面を食い入るように見つめながら、自分がいま現場にいないことが、とても悔しかった。そして時折画面に映る、空席の目立つ青いプラスチックシートが恨めしかった。



 声を大にして言いたい。皆さん、ラグビーは面白い! 是非、フィールドに見に行きましょう。敵味方30人の肉体と精神がぶつかり合う、ほかのスポーツにはない醍醐味が、確かにあるんです。



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