2011年01月13日(木) |
■大人は、かく戦えり |
アート系の仕事をしている、いかにも学級委員長の妻/大竹しのぶ 金物屋を経営している、副委員長の夫/段田安則 の子供が、
訴訟問題でいつでも大忙しの、弁護士、 インテリなジャイアンの夫/高橋克典 投資家ただし家のみの、休み時間は窓辺で本を読んで、 クラスから背を向けちゃう妻/秋山奈津子 の子供に、
棒で殴られるという大事件発生。
被害者宅に謝りに行く加害者夫婦。
初めは和やかに進んでいた会談も、 いや、不調和音に気がつかないフリをしようとしていたのですが、 ささいなことがきっかけで、大爆発。
加害者 対 被害者 チームいぼりんぼ 対 チーム従順 男 対 女 果ては、メーカー 対 消費者と、 くるくる敵と関係を変えていく四人の男女。 その間で、繰り広げられる激しい言葉の応酬。
その行き着く果て?はというヤスミナレザというフランスの劇です。 いやあ、まず設定が上手い。
だって、自分じゃなくて、子供が前面に出てきたら、 ひかなくなるわけでは、ありませんか!
しかも、どうやら被害者子供は、加害者子供をいじめていたという、 驚愕の事実がやがて、明らかに、なるんだけど、 でも、なんだかんだで人間、自分が一番可愛いのですよ。うん。
そして、何でそうなったか判らない内に、ラスト場面。 美しかった部屋は混沌、 大暴れで疲労困憊の4人の大人たちの勝利者は、 ・・・・・・・あっ、誰だっけ? なんか、最後はやっぱり子供には適わないというオチがついたような。。
でも、ここだけならテキストの力です。 もっと落ち着いた感じのテイストで仕上げることも出来たのでしょうが、 演出家マギーさんはそうしなかった。 ともかく、演出が動き回って、飛び跳ねて、動きも十分楽しませて貰いました。
特に秋山さんがそれしちゃっていいのって感じでしたよ。 正直、もう一回見たかった。あっという間の80分。 まあ、80分だから、あっという間という説もありますが(笑) なんにしても、”大人の為の芝居”だったことは確かです。
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