2008年03月26日(水) |
仮題・SISTERS |
図書館からから、借りたブレヒト戯曲集の「屠場の聖ヨハンナ」を読んでいます。 (って、まだ1/3なのに、偉そう) 蜷川さんが、松さんの舞台を演出する時、『ひばり』と天秤をかけた作品です。
読んでいて、あまりの展開というか、救世軍の黒麦藁帽隊の少尉のヒロインの生き様が気になって、ラストをぺらめくりしましたが、(いや、まあ、戯曲だし) その展開も含めての、とりあえずの印象は、「ひばり」とそう変わりません。 というか、作品解題を見たら、 ヒロインの原型はジャンヌ・ダルク(ドイツ語だとヨハンナということで)そのもの。
少女が(といっても、ヨハンナは25才なのですが) 世界の不条理や醜いものと闘う話しです。
なんか、蜷川さんがもっと違うモノで考えていたと思っていたので、 この二者択一は何だか意外でもあり、納得も出来ます。
つまり、蜷川さんのたか子様に求めるということは、コレなんですね。 世界と立ち向かう少女。
そういえば、野田さんの「贋作・罪と罰」も「オイル」も、恋ではなく、闘う少女の話。
「オイル」は、アメリカに復讐しようとする話しだし(おおざっぱですが) 大竹しのぶさんがヒロイン英を演じた「贋作・罪と罰」が恋ものだったのに対して、 松さんが演じた英は世界に挑もうとした孤高の天才が過ちを知り、 人間になった少女のヒューマンドラマであり、愛の話しでした。(ドリーム入ってます)
野田さんも、蜷川さんも、たか子さまを主演にと考えてた時、 お二人とも闘う少女の話を持ってきたのが、なんとも、面白いというか、
やっぱり判ってらっしゃるのですね。流石。
そういえば、「セッツアンの善人」も「コーカサスの白墨の輪」も、 ただの恋バナだけではない所がありますし。
比較として、私も大好きな「哀れ彼女は娼婦」@蜷川演出や 「走れメロス」@野田MAPで深津さんが演じたのは、 恋に生きる女でした。やっぱ演出家って考えているんですね。
もちろん、別に松さんが恋に生きる女が不得手と云っているのでは無いですよ。 ランダムスター夫妻@メタルマクベス、大好きですよ。 ただ、単にそれに生きるよりも闘う女の方が 個人的には格好いいと思いませんか?
んで、何が云いたいのかと云いますと、
長塚さん、大丈夫ですか?
新作は恋愛ものじゃなくて、姉妹ものぽいですが、 「真昼のビッチ」と「ドラクル」を見る限り、女の人、書くの苦手じゃありませんか?
お姉さん、とっても心配ですよ。
だって、私と観劇ともだち、Nちゃんとの合い言葉は、
「アイツは女を知らねえ」 「そんな女は居ねえ」ですから。
なんつうか、ちょっとファンクを気取って、 そうゆう女の人も居るでしょうみたいな書き方をするんですが、
いやいやいや、可笑しいから! それ!
と、何度舞台に向かってツッコミたくなったでしょう。(心の底でやってましたが)
というわけで、不安で一杯。 もちろん、是非、裏切って欲しいんですけどね。
それより先に自分、チケット取ったり、お盆の時期に新潟に行けるかの算段を整えなくてはいけないんだけどね!
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