LIFE IS COMIN'BACK
僕らを待つ こんなすてきなデイズ

2005年04月26日(火) 境界線

一人は乳癌の患者さん。
全身に転移していて、疼痛コントロールもなかなかうまくいかず
娘さんの10月の結婚式を楽しみにしてて
結納の日には体調不良で行かれなかったのを落胆してて
それから少しずつ、体が弱っていって
だんだん息が浅くなって
深夜にゆっくり亡くなった。

もう一人はあの吐血の患者さん。
意識が少し回復し始めて、
今日は血圧も呼吸も落ち着いてて
じゃあ輸血を始めるか!と決めたとたん
いきなり呼吸の回数が減り、
たった10分の間に息をひきとった。

二人ともまだ若くて。
それぞれ子供は私を同世代。

少しでも長く生きるために
苦しい処置をするのは賛成できないけど
何もできず何もせず、ただその時を待つのは
自分の無力さを眼前につきだされて
打ちのめされる感覚。

たかが呼吸、心拍の回数だけで
生きている、死んでいるの境界を引いてしまうのは
とても恐れ多い行為なんじゃないかと思う。



自分がこうして生きていることに罪悪感すら感じる。
でも、それも間違ってる。

なんだかとても切ない。


 <カコ  モクジ  ミライ >


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