往復四捨五入エントリー。

何度も何度も何度も何度も手紙を書きました。

ってパクリはいいから。

何度も何度も何度も何度もその場所へ行きました。
いつもいつもいつもいつも待っていました。
ずっとずっとずっとずっと待っていました。

あなたに逢えると信じていました。
それにそこはあなたに逢える唯一の場所でしたから。
そこへ行って待つ以外にありませんでしたから。

稀に残されていた言葉はそれはそれは綺麗でした。
どこからどう見ても硝子でできた水晶でした。

あなたの姿を見かけて声をかけたこともありました。
あなたはしばらくじっと動かなくなってから姿を消しました。

そしてあなたは悠々自適な旅をしていました。

もういいんですよ。
誤魔化さなくていいんですよ。
嘘吐かなくていいんですよ。

馬鹿なあたしも気付きましたから。

もう手紙は書きません。
もうその場所へ行きません。
もう待ちません。

そしてあなたは悠々自適な旅を続けます。

さようなら。

零と壱の綴れ織。
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