娘、塾。
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今思い出しても腹が立つ。 あるお正月の日、 親戚の家に行った。 その親戚に一組の夫婦がいて、その妻がガンだった。 仮にAさんとしておこう。
Aさんは、やたらと夫に話しかけ、 どうして結婚したとか、結婚してどうだとか、 根ほり葉ほり的な態度だった。
夫はこういう時に私を笑いの種にするのが好きで、 面白可笑しく話してみせる。
私は見事な悪妻になり、それを信じる相手に対して、 自分はこんな妻を持って大変なんだと笑ってみせる。
要するに、昔の典型的な夫というのか。 親愛なる妻のことをこうも卑下するというか。
このAさん、夫が何か言うたびに、 私に「こんなこと言ってますよ〜。」 と大きな声で言ってくる。
私は、自分の身内は独りもいない孤独な中、 独り別の場所でお酌してたりするわけだ。
私が結婚するようセッセとレールをひき、気付いたら結婚してたとか、 それが本当なら今すぐ別れましょうよ、だ。
こういう事が女のプライドをどう傷つけるのかわかったもんじゃない。 たとえ女から結婚してくれ、と頼んだとしても、 男はそれを言わないものだ。 いや、私は自分からプロポーズした覚えはない。
夫の隣にはお義母さんも居たんだよ。 お義母さんも何も言わずに笑っている。
何なんだよ。 この女(Aさんのこと)、頭おかしいんじゃないのか?
それに対して夫は、 「カミさんが怒るから。」
と言った。
私が怒るから行かないのか?
私はずっと怒っていた。 お義母さんにも私の怒りを伝えたが、 冗談よとかまってくれない。
夫は突然のことでああしか言えなかった、と言う。 情けない!
「俺、カミさん愛してるから。」 そう言う方がどれだけカッコいいか!
やっぱりあの時に別れておけばよかったのだろうか。 今でもこんなに腹が立つなんて。
いや、そしたらあの女の思うツボだったんだろうか。
わざと私がグラスを取りにきた時に、聞こえるように言ったんだ。 横にいた妹にも特に腹は立ってない。 私の怒りは、情けない返事をした夫とあの女に対してだ!
きっとあの女は不幸に違いない。 悪魔め!
▼本日のお勉強▼
国語 | 語句 第22,23回 | ◎延べ勉強時間 30分 |
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