とくかく娘の塾選びは大変だった。 いくつかの塾を体験し、仲好しの友だちとも一緒に行ったりしたが、 先々でいろいろやらかしてくれた。
引っ込み思案なクセに、自分のことを気にかけてくれないとすまない。 大人しいクセに、自分の気持ちは強くある。 「大人しくていい子ね。手がかからないですね。」 とはよく言われたが、私にとっては本当にやっかいな子だった。
ある塾では、体験させようとしても、 スリッパを投げつけたり、 教室では筆箱を投げつけたり、 途中で抜け出してきてしまったり、 本当に体験させるだけで大変だった。
唯一、今の塾だけが娘に合っていたと言える気がする。 先生は娘の顔を見ると明るく笑顔で名前を呼び、 頭をなでてくれたり、とにかくスキンシップをとってくれる。 毎回これじゃあ、ちょっと。。と、引いてしまう子もいるだろうが、 自分から進んで人に溶け込めない娘にとって、 親しく話してくれる人がいることは、 とても嬉しいことなのだ。 自分は存在している、ここにいていいんだ、と、 思えるようだった。
だから、何かにつまずく度に、自分で塾に電話させて話させた。 先生は娘の話を静かに聞き、うなずいてくれた上で、 アドバイスしてくれていた。 娘も自分は理解されている、と思え、先生を信頼している。
受付は、ノートを買う子たちで行列になる。 後の方にいて、いつまでも買えない。 積極的な子はどんどん前に行き、 遅く来たのにうちの子を追い越して買っていく。 質問したいこと話したいことがあっても、 積極的な子たちに囲まれている先生になかなかたどりつけない。 そんな時、ふっと一人でいる先生のところに行き、 自分の言いたいことを伝える。 そうすると、その先生が娘の背の高さになって、 ゆっくり話を聞いてくれ、願いを叶えてくれるのだ。 そうしてくれる先生が娘は大好きである。
そうしながら、何人かの先生に信頼を寄せ、 あの先生だったら相談できる、と思えるようになる。
友だちもなかなか作れなかったが、 クラス会というのがあり、先生が間に入って、 紹介させあったりして、それで友だちができたと喜んでいた。
塾に行って、積極的になったし、 もともと負けず嫌いであったのが、 いい方向に向かっていくようになったと思う。
テストの成績で席順は変わるし、クラスも変わるが、 やらなければそれだけの席になるわけで、 親がうるさく言わなくても、気付くわけで、 下がった時は勉強するようになったりしたし。 クラスが上がった友だちが 「すごく頑張ったんだよ。めちゃくちゃ勉強した。」 って言ってるのを聞いて、 みんな頑張っているんだ、っていうのもわかるようになった。
みんなが頑張っているのを知って、 自分も頑張らなきゃ、って思うようにもなった。
まだまだ5年生で、本も読めばいいし、テレビだって観ればいい。 今はまだ生活を楽しみながらでいいと思う。 回りは、勉強勉強で、うちの子の勉強時間ときたら1日30分すれば いい方で、全くやらない時もあるくらいだから、 恥ずかしいくらいだけれど、 今のままで頑張っていけば、希望のところには入れるんじゃないかな〜、 と。。 現在の希望は偏差値50位のところなんで。。 高望みはしませんって。
今日は、学校から直接実家へ。 9時半に帰ってきて 「日本(サッカー)負けちゃったね。友だちんちで観てたんだよ。」 が第一声でした。 実家で漢字はやったよう。 風呂に入り、 録画ビデオ「らんま1/2」「うる星やつら」を観て就寝。
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