■日々コレ精進ナリ■

一覧見ます?前ページ次ページ

ニュージーランド旅行記、合計180KB。
それを全部PCに打ちこんだおばかさんの戯れ言。
その一覧はトップページにあり。

メール送信フォーム



2002年07月05日(金) すごい車に乗せてもらったな

 久々にきれいな朝だ、しかし外は寒い。今日でWanganuiを脱出して次の土地を目指す。天気の良さを利用してヒッチハイクを2ヶ月半ぶりにやってみようと試みる。Backpackersから500mほど離れたヒッチハイクには丁度いい場所を見つける。

 途中にあった店からもらってきた段ボール紙に目的地を書きこむ。1文字が10cm(それ以上かも)くらいの大きさで書きこまないと運転手に見てもらえない。書き込んだ地名は『National Park』。そう、National Parkという地名なのだ。だからといってこの町が国立公園のど真ん中にあるのかといえばそうではなく、限りなく端に近い。理屈の通じない地名なんて山ほどあるのでどうでもいいことだが。そこは、今いるWanganuiから北へ120kmほど進んだ所。

 午前10時からヒッチハイク開始。最初の5台はほとんど無視に近かった。まあ始めはこんなモンだとひたすらThumbing(親指上げ)。マオリ系の人たちはなぜか反対方向の車線を指差すのだが、どういう意味なんだろうか?「今すぐ帰りな」とでも言われているのだろうか。

 時間にしておよそ1時間半後、ようやく1台の車が止まった。60歳前後のオジサンで、「6km先の次の集落まで送ってあげる、そのほうが車が引っかかりやすくなる」と言うのだ。とても迷う。6km移動するとなると、先に進むしか方法はなくなる。4時間ほどヒッチハイクチャレンジしてそれで駄目だったらまたWanganuiの宿に戻ろうかという考えもあったし。でも…もし移動したところでヒッチが駄目だったとしたらまた6kmを逆方向にヒッチすればいいんだから、と思い、6km移動の意見を呑んだ。

 そのオジサンは次で降ろすという場所に住んでいる(集落の名前はUpokongaroウポコンガロ)。そこで植木鉢や食器など様々な陶器造りをしているんだそうな。広い家が持てて嬉しいよ、と言っていた。少し話しているうちにあっという間に到着。そして降ろしてもらったところで改めてヒッチハイク開始。

 するとなんと2台目が止まった。さっきのオジサンの言うとおり、簡単に車がつかまった。止まってくれた車には女性が乗っていた。だけど、彼女はびっくりするほど荷物の詰まった84年製5ドアに乗っている。後部座席は倒されトランクと一体化していて余す所なくぎっしりといろんな荷物(ギターや着替え・遊び道具など)が詰まり、助手席は荷物のせいで一番前まで席がつめられていて、そこにはなぜか鳥カゴが。

 俺の目的地を説明すると、彼女はここからおよそ300km離れたHamiltonハミルトンに行くというので、俺が行きたいところは途中に通るから乗せてあげられるという。しかし…こんな荷物満載の車のどこに乗れというのだ?とりあえずバックパック類は後部のスキマに積んだが、バックミラーが使用不可になった。

 そして俺は…?──どうやら鳥カゴを抱えて乗ってくれ、ということらしい。実際に乗り込んでみると、足元にまで何か置かれていて、とても足を伸ばして座れる状態ではない。そして足をたたんで座ると、前まで座席が出てきているせいで頭がフロントガラスに当たる勢いだ。とてもシートベルトは着けられない。かなり苦しい状態で出発する。鳥カゴには実験用によく使われているようなラットが入っていて、鼻をひくひくさせながら俺を見ていた。大丈夫、殺しはしないから・・・。

 乗せてもらった彼女の名はPickie(たぶんこんな感じ)、Dunedin生まれのニュージーランド人でこの冬休み中に旅行をしているようだ。昨日は車の中で寝たということなので、さっきバックパックを入れた空間は彼女が寝る場所だったようだ。寝る前にはある宿のシャワールームを勝手に使ったとか。おいおい、やめとけよそれは…。

 無理な体勢で車に乗っていたため、30分ほどして気分が悪くなってしまう。外の空気を吸いながら、「鳥カゴ(ラット)持ちはキビシイ」ということでそれを無理矢理トランクに入れてもらった。それでも足場は苦しかったが…。

 山間をひたすら進み急なカーブで気分が悪くなりながらも、2時間ほどで目的地のNational Parkに到着する。ここはVisitor Informationもないので、車を降りた場所から一番近くにあったHoward's B.P.で落ち着くことにした。ラウンジも大きめだし、暖炉もかなりイイ感じでジグソーパズルもいっぱい置いてあった。

 14時前に宿に着いたが、誰もいない。オーナー曰く、ほぼ全員がスキーに行っているそうだ。車での無理な体勢を続けてずいぶん着かれたので休む。ここにはスーパーマーケットすら無いので今日は晩飯抜きで終わらせよう。夜になるとスキー帰りの客がたくさんいて、どうも中国系の家族連れがいる。ガキンチョもいるけど発音のいい英語を話す。産まれてからずっとNZにいるらしい。

 昼から降り続いている雨が止む様子は全くない、むしろ強くなっている状態だ。明日はバス移動だが16:30出発で、半日近くも何もないここで待つのはだるいな。


一覧見ます?前ページ次ページ
My追加
エイジ |FormMAIL