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1975年11月17日(月)

『超常現象をなぜ信じるのか−思い込みを生む「体験」のあやうさ−』
 菊地聡 著、講談社ブルーバックスB−1229、1998年初版


超常現象をすべて否定はしていないが、理性的な思考が足りないなど数々の理由から超常現象を信じやすい人間の心理を、認知心理学の立場から平易に説き明かしている。「私は体験したのだから、不思議現象(霊でも超能力でも)はたしかに存在するのだ」と考えるとしたら、その「考え方」は誤りであり、体験だけではそれが不思議現象の実在を示すものなのか、認知的錯誤の産物なのか、区別がつかないとしている。

理性的な思考を屁理屈と呼び、体験のみを絶対化している真光の教えは、認知心理学の立場から言うと誤った判断を招く危険なものと言える。この本の中ではマインドコントロールとの関連は触れられていないが、自分の体験のみを信じて真光の矛盾に目を向けようとしない信者の心理が説き明かされているように思える。真光信者の方々にぜひ読んでいただきたい一冊である。

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