French Wolf の日記
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2001年10月31日(水) リストラされた


水曜日。

まさか自分の身にこんなことが起こるとは、夢にも思わなかった・・・ということも、正直言うと、ない。いずれ遅かれ早かれ、こんなことがあってもおかしくないだろうとはうすうすながら感じていた。

今日昼、ちょうど昼ご飯のために 1 階に降り、テレビをつけたところ、会社の人事担当者から電話連絡があった。自分が採用されたとき、採用されるまでの面接で直接の担当者だった人からである。

端的にいえば、リストラされた。いや、これは正確ではないかもしれないし、ひょっとするとこれ以上適切な言葉はないかもしれない。時給ベースのアルバイトになってほしいという通告である。

2000 年の 8 月から働き始めた会社である。ただ、8 月中はその前の会社の有給休暇消化中だったため、正社員としては扱われず、バイトくんだった。9 月に晴れて正社員デビュー。その後、2001 年 1 月初旬までは (たまに在宅もあったが、いきさつについては French Wolf の過去の日記に詳しい) 基本的に出社し、会社で仕事していた。ただ、精神状態が悪化したため、1 月〜 2 月までは、医師の判断もあり、100% 在宅で仕事をしていた。3 月から 5 月までは、休職。理由は精神的なもの。その間、I 県に引っ越し、通勤は困難だがなんとか仕事をこなせる程度には回復し、6 月からは契約社員として復活した。以来 5 カ月基本的には在宅で勤務したことになる。ミーティングや通訳の仕事で数回出社、出張したことはあったが、日数でいえばトータルでも 2 週間に至らない。

家で仕事をすることの難しさもあったが、おおむね自分のペースであらかじめ契約条項で規定されている条件をクリアすることはできた。テレビでさんざん IT 不況などといわれていても、リストラが騒がれていても、他人事としか捉えられなかったというのも事実である。が、心の奥底で、休職したり、自分の都合で契約社員になったり、というのはいざというとき真っ先にクビを切られる決定的要因だなとは思っていたのだろう。この自分の身に降りかかったリストラ宣告は、ショッキングな情報というよりも、来るべきときがやってきたという程度の認識だった。

新たなオファーの内容は、現在有効な契約は本来年末までの契約期間だったが、それを 11 月末で解消し、12 月からバイトくんとして勤務という条件である。これまでは月額の固定給が支給されており、社会保険、厚生年金、有給休暇の特典を得られたが、今回の更新でそれらすべての権利が喪失する。ただし、総合的な額面金額はアップする。これも人事担当の心遣いで、今まで会社が負担していた福利厚生関連の諸経費を自分でまかなえるようにというものである。残された有給休暇は年内に消化すればよいということになっている。

ただし、状況は複雑で、一概に手放しで喜んでいるわけにもいかない。バイトはもはや会社からいつクビを切られてもおかしくない。リスクのある立場である。当然、いまどきどのサラリーマンも 100% 安全な状況にあるとはいえないが、さらに緊迫した状態であることは否めない。

ところが、なぜかまだ実感がない。リストラされた人々も同じ気持ちなのだろうか。



一方読書はなぜか普通に続けている。今、栗本薫『紅の密使』シリーズ 12 巻目である。この前書店で見たところ、2001 年の段階で 76 巻まで揃っていた。かなりの長期間にわたって楽しめそうである。(楽しんでいる場合かという心の声も聞こえてくるが…。)




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