French Wolf の日記
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2001年06月29日(金) 世の中とつながっている


金曜日。

やっぱり携帯の様子がおかしい。昨日の夜、タッチパネルが作動しなくなってから、まぁ一晩ほとぼりを冷ましてやろうと考え、スイッチを切った状態で今朝試したのだが、やはりだめだった。

ということで、朝一番で近くの家電量販店に向かった。30 分ほどで機種変更ができる、ということだったので、店内を物色して時間をつぶした。が、30 分後店内放送で呼び出されてカウンターに行ってみると、俺が持っていた携帯に合うアダプタがないため、メモリの転送ができないという。だったら、そんなに待たせる前に、言ってくれよな、という気分で、若干憤りを覚えつつも、近くの DoCoMo ショップに赴いた。最初からこうしておけばよかったんだ、と今度は怒りの矛先が自分に向かう。

DoCoMo ショップでは当然、適切なアダプタもありプロセスはスムーズに進んだ。今回選んだのは、P503is という i モード対応のものである。今までの携帯は、デカくて有名だったのだが、今回はごく小さいサイズ、しかも折りたたみ式のものである。軽すぎて、なんだかどこかに忘れてきてしまいそうだったが、デザインが気に入ったので購入した。予備のバッテリーも買ったため、総額は 35,000 円を上回ってしまったが、今まで 4 〜 5 年も古い携帯を使ってきたことを考えると、十分減価償却しているだろう。i モードは実際には明日の 9 時からにならないと使えない。最近迷惑メイルなどが取りざたされているので、ちょっと心配にもなったが、まぁアドレスを変更しておけば大丈夫だろう。

結局家にたどり着いたのは、お昼近かった。会社から届くはずのカセット テープがまだ届いていない。というか、朝届いたらしいのだが、あいにく母は 2 階で掃除をしていたらしく、玄関チャイムの音が聞こえなかったらしいのである。不在連絡票をもってすぐ配送センターに連絡を入れたが、午後一番にならないと届かないということであった。

それまでの間、会社の F 田さんから連絡があり電話で仕事の進め方について話をし、昼ご飯を食べ、翻訳の作業に勤しんだ。

1 時を回ったころだろうか、宅配便が届き、ようやくテープの書き起こし作業に取り掛かることができた。

いやぁ。これは本当に大変な作業である。自分が実際に出張に出かけて通訳してきた内容だから、多少脳みそにバックグラウンドもあることだし、多少聞き取りにくいところがあっても何とか記憶の糸を手繰り寄せれば、思い出すことができるだろう、とたかをくくっていたのだが、大間違い。テープの録音状況がよろしくない上、同時に複数の人が話しているのである。

ん。これは思ったより時間と手間のかかる作業になりそうだな、と気づいたときにはもうすでに、4 時を回っていた。進んだ作業といえば、30 分程度。全部で 1 時間 40 分テープを書き起こさなければならないことを考えると、こんなに悠長な調子で進めていてよいはずもない。が、出かけた母を迎えに行かなくてはならず、あえなく中断。

母を迎え、買い物に付き合い、家に戻ってくるともう 6 時。いつもだったら、すぐ風呂に入って、ご飯を食べて…というパターンだが、今日はそうもいっていられない。再び仕事に取り掛かった。

7 時。友人から電話が入る。これで、1時間くらいだろうか、おしゃべりを楽しんで、結局今日は仕事をお開きにすることにした。

風呂に入り、ビールを飲んで、くつろいでいると…。話したくなってきた。電話をかけて、2 時間弱程度だろうか。電話で会話を楽しんだ。



いまさらながら気づいたことなのだが、人間はやはり社会的な動物なのかもしれない。自分が鬱である、というのは、ひょっとすると今まで必要以上に外部との接触を避けてきた報いかもしれないと思えるようになった。

というのも、最近電話で話す機会が増えて、「あぁ、自分も外の世界とつながっているんだな」と実感できるようになったからである。出張も大きな変化をもたらした。いっしょに仕事をするというときの連帯感や、仕事を無事に終えたときの達成感。そういった共同作業で同じように味わうことのできる感覚。共感。そういったものが、自分にエネルギーを与えてくれている気がする。

この調子で、外との接触を適度に保ちながら生活していけば、今後の人生にもハリが出てくるものかもしれない。





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