French Wolf の日記
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2000年10月22日(日) |
アルバイト応募のための作文 (昨日の午前の部の追加) + 穏やかな日曜日 |
そういえば、昨日 (土曜日) の午前中の一大事について書くのを忘れていた。忘れてしまう前に (こういうときって、「忘れないうちに」って言っても日本語的に正しい? -- なんだか最近この言語関連ネタがマイブームで、「雨が降らないうち」とかいろいろ細かいことが気になるんだよなぁ・・・) 書き留めておこう。
これは、自分が会社とは別にしているアルバイト関連のネタ。偶然金曜日は、H くんから飲みのお誘いがあったが、以下は、H くんの勤めている翻訳会社も関係してくる。一般的に、翻訳会社は翻訳者をつねに募集している。自分もかつて翻訳会社に勤めていたからよくわかるのだが、実際優秀な「使える」頼もしい翻訳者というのは、どの言語においても少ないものなのである。自分が、極めて優秀な翻訳者だとは思わないが、サラリーマンとして所属している「会社」だけで翻訳をしていると業界があまりにも特化しているため、その道のプロになることはできるとしても、それ以外の分野で他の翻訳者にひけをとってしまいかねない。これは、プライド高き French Wolf としては、許されないことである。
ということで、自己啓発の意味も含めて、「会社」から了解を得た上で、プライベートの翻訳アルバイトをしている。今でもすでに数社との個人的取引はあるものの、(1) 顧客ベースを拡大しておくにこしたことはない、という考えと、(2) 偶然にも例の H くんが翻訳コーディネータとして働いている、ということから、H くんの勤める某翻訳会社のトライアル (簡単に言ってしまえば、翻訳者としての「採用試験」) を受けることに決めたわけである。
与えられた課題は、2 つ。その一、「翻訳者の役割」と題した作文を日本語 800 字程度でまとめる。その二、自分が希望していたポジション (日本語→英語) に対応したテスト翻訳である。
まずは課題その一で閉口した。そもそも日本語で作文なんて、小学校--これはちと大げさすぎかぁ、いやそれでも中学校かな--以来、とんとご無沙汰していることである。英語なら、というと小生意気に聞こえるかもしれないが、French Wolf の大学では鬼のように徹底した英語教育がモットーであり、学内の公用語として日本語と英語の両言語が大きく謳われていたほどである。英語のエッセイならともかく、日本語での作文となると、もはや自分の範疇を超えた神業的な技巧が要求されているのか、と自問したほどである。
と上のように作文にはまったく自信がないといっているかのように書いておきながら、実際は翻訳者もある意味で作文する商売だと思っている。だから、満更自信が皆無というわけでもない。いや、逆に自信はあるが自分の書いた作文を真の意味で理解できる読者がいるのか、という高飛車な態度に出ていた面もあることは否めない。いずれにしても、自分の書いたことが相手に伝わらなければ、作文に費やされた努力は、無に帰すことになる。
必死で纏め上げたものだ。800 字という字数制限がこれほど短いと思ったことはないだろう。小学生のときに原稿用紙 2 枚で読書感想文を書くのがどれだけ苦痛だったことか、どれだけ「800 字が長い」と思ったことか・・・今となっては懐かしい思い出である。もはや文章を短く端的に書けなくなってしまった自分、いやより正確には、一つのテーマを与えられただけにしても、それに付随して思い起こすことが山のように積もりつもって、しかもどれも書き忘れてはならないことだった場合、字数制限がここまで自分を苦しめるものだとは夢にも思わなかった。
もしもどんな作文を French Wolf が提出したか興味のある方がいれば、以下のサイトを訪れてもらいたい。ただし、幻滅しないように。これは、時間的制約、字数制限などなど諸処の事情を鑑みて自分的に頑張った作品なのだから。 http://frenchwolf.tripod.co.jp/ESSAYS/RoleOfTranslator.html がそのサイトである。
ここまで書いたら、今日日曜日に起こったこと、したことを書く気力がすべて消耗され尽くしてしまった。また明日にでも書くことにしよう。
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