Love Letters
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休日のドライブ
港にあるあなたのオフィス
いつもあなたが仕事をしている場所を私に見せてくれた。
仕事をしているあなたは見たことがないけれど、
仕事の話をしている時のあなたが好き。
船の設計をするあなた。
船の着水について熱心に説明してくれる。
そんなあなたの目を見ているのが好き。
「好きなものはとことん好きになる。」というあなた。
あなたが好きなバーやレストランには
何度も連れてってくれたね。
あなたの愛車のスポーツカーは
もう何年乗ってるんだっけ?
「小夜子と一緒にいるのって飽きないなぁ。」
ってあなたはよく言う。
初めの頃は、
こんな誉め言葉ちっとも嬉しくなかったんだけど、
ちゃんと話を聞いてみると…
私と会話すること、
私と美味しいものを食べたり、
美味しいお酒を飲んだりすること、
私とキスをすること、
私と肌を合わせること、
これらのこと全て、何度重ねても飽きないし、
楽しいって言ってくれる。
私は特別いい女じゃないから、
多分
「相性」なんでしょう。
「飽き」とか「惰性」というものと表裏一体で
「馴染む」という感覚があるよね。
本当に自分の心や身体に馴染んだもの、
しっくりくるものから、
人は離れられないのかもしれない。
しばらくの間、忘れていても、
好きなお店にはまた行きたくなるし、
好きな曲は繰り返し聞きたくなる。
好きな作家の小説はつい買ってしまう。
私もあなたと同じ想いよ。
だから
あなたの声を聞くと、
あなたの胸に抱かれると
いつも
どこかなつかしい気持ちになるの。
小夜子
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