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■ ある日曜の昼下がり
微かに震える心臓にメスが入れられた瞬間、
真っ赤な噴水が噴き上がる。
みるみる血に染まって行く氷水の池を、
セルセーバーが吸い上げて行く。
そして、
リットル単位の濃厚赤血球で満たされた
人工心肺の回る音が、
手術室内に響いていた。
そういえば幼い頃、
「一度停められた心臓が再び動き出す瞬間に、
神の存在を実感した」と語った
元心臓外科医の経験を聞かされたことがあったっけ。
そういう感性を失わなかった人になら、
「信仰」という賜物が
与えられるものなのかも知れないな・・・。
そんなことを想いながら、
メスにこびりつく血液を黙々と拭き取っていた。
2000年04月04日(火)
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