昨日、野間文芸新人賞の受賞作が発表になっていましたね。 村田沙耶香さんの『ギンイロノウタ』、面白かったです。 せっかくの野間文芸新人賞ですから、 盛り上がったらいいな、と思います。 (と、僭越ながら書かせていただきつつ、村田さんと面識があるわけではないのですが)。 同時代に、いろいろな面白い作家がいることは、やっぱり嬉しいです。 別の文学賞も合わせると、6回、自分の書いた小説が賞の候補にあがって落選という経験が私にはあって、 でもまだ、文学賞がどういうものなのか、知識はあまりないのですけれど、 ただ、だんだんと思うようになったのは、 文学賞というのは文学を盛り上げるために運営されているものなんだろうな、 だったら、自分の書いた作品が受賞をしなくても、 盛り上がって欲しい、 ということです。 今回、私が書いた『男と点と線』という短編集も、野間文芸新人賞の候補作にあがっていたので、 せっかくだから、楽しみたいと思い、 ほかの方の候補作も全部読みました。 どの本も面白かったです。 私は昨日、落選が決まったあとにトークイベントの予定が入っていたので、 ちゃんと話せるかなあ、と少しだけ不安だったのですが、 さすがに落選慣れしていて、結構元気に喋れました。 それから、なんというか、こう、せっかく今の時代に生まれ落ちたわけだから、 今の時代を愛したいな、 と思いますよね。 私は、今までは、昔の小説が好きで、よく読んでいたのですけれども、 最近、現代小説も読んでいきたいな、と思い始めました。 あと、私は同世代の作家の友人に恵まれていて、 だから、みんなでがんばりたいな、という気持ちがあります。 本当にいい人ばかりなんですよ。 そうはいっても、基本的には孤独な仕事でありますが。 文学の隅っこの方でいいから、私も関わって、 今の時代の小説について、考えごとをしていきたいな、と思います。
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