○スケッチ風エッセイ「男友だちを作ろう」 第7回 夢 『webちくま 』(筑摩書房) 9月11日更新 北軽井沢出張編。 長嶋康郎さんに会ってきました。 長嶋さんがすごく面白くて、 書き手が言うのもなんですが、 今回のこのエッセイ、傑作なんじゃないか、と思うので、 よかったらちょっと、読んでみてほしいです。 ○FRaU (フラウ) (講談社) 10月号 9月12日発売 第2特集「女を自由にするジャケット」内 エッセイ「その仕事の人っぽくなりたい」 書きました。 ○穂村弘『どうして書くの? 穂村弘対談集』 9月10日発売 穂村さんの対談集が出版されてます。 私とお話してくださったものも収録してあります。 (他の方との対談も面白い)。 私は『指先からソーダ』刊行時で、 今読み返して、なんか若いと思いました(とはいえ、2年前か?)。 大好きな穂村さんと初対面というのと、 ちゃんとした対談がほぼ初めて、しかも文芸誌、どちらかというと私が進行役を務めるつもり、というのとで、 前日まったく眠れなくて、 当日がくがくで出版社へ向かったのを覚えています(初出は「すばる」でした)。 文字には緊張が現れないけど、 声は震えていた。 話は変わって。 昨日、インタヴューを受けて、来し方行く末をお話ししていたときにちょっと思ったのだが、「デビュー」ってなんだろう。 文藝賞をもらったからデビューになったのではなくて、 本を出してもらえたときがデビューだったような気がする。 本を作ったときに、作家、と名乗るようになったのだと思う。 そうすると、私は2004年11月なわけなのだが、 でもそうはいっても、それはくっきりとした一点の時間ではなく、ぼんやりとした曖昧な時間だ。 当時は、なぜか恥ずかしいと感じて、はっきりとした作家という職業意識を、すぐには持てなかった。あと、小説やテキストという次元と、自分自身の生活というとは次元が違うと思っていた。 (たとえば、今よりもっと更新していた、その時期のこのニッキに、本の刊行について、まったく書いていない)。 本を作ることを生業にしたい、と思っていたが、 たくさん売りたいとか、自分が前に出て宣伝したいとか、思ってもみなかった。 でも、今は、そういう仕事もしている。 それはたぶん、本が売れなかったときに、 責任を感じたから、かもしれない。 本が形になっていくのが好き。紙が好き。 デザイナーさんと話すの、楽しい。本屋さんとお喋りするのも、好き。 流通が面白い。 しかし、それは付随する仕事で、しかもわくわくするからやっているだけのことで、 あと、せっかく作るからには、誰かひとりでも読んでもらえたら、と思うからで、 私がやりたいのは、 「たくさん売る」ではなくて、「本作り」だ。 たくさん書きたい。
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