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マッチ箱のざらざらしたの
2001年03月12日(月)

フレッシュネスバーガーはおいしいと思う。

今日、本屋さんでノルウェーの森がかかっていた。ビートルズのじゃないやつ。かっこよかった。
俺はビートルズは「ラバーソウル」というノルウェーの森が入っているアルバムしか持ってないのだが、帰ってから、それを聴いた。
で、調子に乗って、お風呂の中で村上春樹のノルウェイの森を読み返した。

俺はお風呂に入る時、蓋を半分閉めて、腕を出して本を読む。

緑ちゃん可愛い。

それにも増して、俺が気に入った個所はここ。
『「世の中の人を他人に物を教えるのが得意な人と不得意な人にわけるとしたら私はたぶん前の方に入ると思うの」とレイコさんは言った。「若い頃はそう思わなかったけれど。まあ、そう思いたくないというのもあったんでしょうね。ある程度の年になって自分に見極めみたいなのがついてからそう思うようになったの。自分は他人に物を教えるのが上手いんだってね。私、本等に上手いのよ」
「そう思います」と僕は同意した。
「私は自分自身にたいしてよりは他人に対する方がずっと我慢づよいし、自分自身に対するよりは他人に対する方が物事の良い面を引き出しやすいの。私はそういうタイプの人間なのよ。マッチ箱のわきについてるザラザラしたやつみたいな存在なのよ、要するに。でもいいのよ、それでべつに。そういうの私とくに嫌なわけじゃないもの。私、二流のマッチ棒よりは一流のマッチ箱の方がすきよ」』

気に入った、というよりは、俺もそうだ、と思った。

俺も、ずっと俺は自分が一番になりたい人間だと思っていたけれど、たぶんそうじゃない。そうじゃない時の方が力を発揮出来る気がする。

ずっと、たとえ裸の王様でも、傀儡皇帝でも、俺は王様の方が好きだと思ってた。影で支えるような宰相みたいなのより。

でも、たぶん俺は本当はそういうタイプじゃないな、と最近思った。というのは、目立ったりするのが好きではないから。就活でディスカッションとかしても、俺は自分の意見をはっきり言ったり、人の話しを聞いたりはするのだけど、仕切ったり、発表したり、ということは他の人に任せたい。俺はみんなに気を使う役をしたい。

うまく言えないが、自分で自分を良く見せたりすることは全くできないが、人のことを他の人に良く見せるのは得意だと思う。

あと、人が成長して行くのを見ることにものすごい喜びを感じる。

自分の場合だと、自分を成長させたり出来ない気がする。自分の欠点が許せないし。自分にはいらいらするのだ。人のことの方がよくわかるし、人のことは欠点があっても大好きになれる。

そういうことを考えると、教職がまじで向いてる気がする。
まあ、就かないけど。





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