Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
DiaryINDEXpastwill


2015年01月30日(金)

音楽の美しさに驚嘆するとは、自分の耳の能力に驚嘆することだ、そしてそれは自分の精神の力に今更の様に驚くことだ。空想的な、不安な、偶然な日常の自我が捨てられ、音楽の必然性に応ずるもう一つの自我を信ずる様に、私達は誘われるのです。
小林秀雄

David Virelies の Mboko ECM2386 を聴いたときに、ああなるほど、Craig Taborn 、Kikuchi Masabumi 、Aaron Parks と、ECMアイヒャーによるピアノの革命はシリーズになっていたものか、と、おののいていた。

Thomas Morgan が、ヤコブブロトリオで来日した昨年、ヤコブブロトリオはレジェンドのパラフレーズに過ぎず、やれやれと内心思ってベースをつまびいていたに違いない Morgan だったが、益子博之に「ぼくは David の音楽が好きなんだ…」と小声ではにかむ時、その価値の謎が明確に輪郭を示すようであった。

Tyshawn Sorey だって、Kikuchi Masabumi と演っているところからスタートさせたとしか考えられない領域を行く。

タダマス年間ベストの上位3枚を、見渡してまざまざと、感じる、
プーさん、モーガン、モチアンの濃厚な遺産継承。

不在によって、あぶりだされるガイスト。

妹は親父を生きているものだろうか。よくわからない。大阪、余市、サハリン、砂川と生きた由松じいさん、を、母親を仲介して、リプライズするように砂川、函館、札幌、小金井、太田、練馬と生きる。

西日本へ流れなければ。


Niseko-Rossy Pi-Pikoe |編集CDR寒山拾得交換会musicircus

My追加