Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2012年12月08日(土) |
現代ジャズ・ギターの皇帝、2枚組新譜『スター・オブ・ジュピター』 |
さてここはどこの交差点午前3時でしょう。
ロングピース一日一箱で年間¥160600円 家族4台のケータイ代負担年間¥401080円(自分の分を除く) ・・・たばこやめられたらどんだけCDを買えるだろー、80枚は堅いわな。 ・・・子供たちが成人したらどんだけCDを買えるんだろー、200枚は堅いわなー。
おおおお、ほぼ毎日精選されたCDを新品で封をあけて聴くことができるのかー。
極楽だな!
それで栃木の芦野温泉そばの民家で家賃1万円で住めば、おれぜったい100まで生きるぞ。
カート・ローゼンウィケル、現代ジャズ・ギターの皇帝、2枚組新譜『スター・オブ・ジュピター』。 CD1のトラック5、曲が始まってすぐに「うーん、バカラックのメロディーでも演ってもらいたいリズムの推進だよなー。・・・あ。これは10分くらいの演奏のはず!」、そういう直感を言ってみたらほんとに11分くらいのトラックだったので気を良くしています。わはは。
まー、ジャズのスタンダードなのはこないだ演ったしさー、欧州でも元気でやっとりますねん、カートより。根っこは変えられないのよ・・・的な、好盤。リズム隊はポップスのフィールドのほうが似合いそうだし、ピアノはクリスマス用デコレーションケーキな手合いだし、ドイツで後進にギターを教えながら貴族の血筋のベッピンなおねえちゃんとハッピーな生活をしているんではないだろうか、と、音を読むわたし。意外と当たっていたりして。
いい意味で『レメディ:ライブアットヴィレッジヴァンガード』06年実況録音の開放感がある。まあ、それってカートの口ずさみ、鼻歌がそうなわけだけど。やっぱ、サックスのターナーが居ないと、あの、歌舞伎役者みたいなターナーの一幕も二幕もないわけだから、それでカートの快走しか聴きどころないわけだから、てんぷら載ってないてんぷらうどんをすすっている気持ちになるわけよ。
カートの最初のアイドルがピーター・フランプトン『カムズ・アライブ』だと自白しているのは、そのまんまアンタの演ってる欲望、ヴォコーダーで歌いたい少年のままギターが巧くなったわけだ。「ショウミーザウェイ」をカバーしたいんだろホントは、カート。この資質のタイコの人選は布石だろ。
皇帝は外遊あそばされている。となると現代ジャズギターの王権は市野元彦とヤコブブロとマルクデュクレの三つ巴の様相となっている現況が見えてくる。
それさえ押さえておけば、あとは買うか買わないか。キャッチコピー「ジャズギターを拡張せよ!」、とは、カートに向かっての叱咤激励フレーズなのん?ジャズであるかどうかはどうでもいいところの拡張された概念で愉しまれるべきジャズギター盤、という意味で拡張せよという複雑骨折のような有意をわたしは認めまする。
にしても、『レメディ:ライブアットヴィレッジヴァンガード』が廃盤であることのほうが、モンダイだわ。
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