Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2012年11月20日(火) B→C バッハからコンテンポラリーへ 146 近藤 千花子(クラリネット)




練馬春日町まで歩いて新宿5丁目へ。260円でオペラシティまで行けるな。
帰りは山手通りをひと駅ぶん15分歩いて初台から練馬春日町、210円。

うんうん、たしか東京都交響楽団には光るクラリネット奏者がいた記憶はある。オケの中のクラリネットの重心を定位させる感覚ができてきた時期でもあった。

まさにそのクラリネット奏者だった。さすが最強音のピーク値とタテヨコの直線の狂い無さ。

しかし、ハインツ・ホリガーのあととは、分がわるい。
コンテンポラリーと謳うけれど、クラリネットのコンテンポラリーはクリス・スピードが拓いている。
技巧と楽譜で細密工芸品展示会になりがちなゲンダイオンガクはそうだった。

写真よりかわいい。タイプだ。
鬼才テラシマをチェンバロにしたトリオでの、しかし、彼女は明確に気付いていた。
「あ。日本の感覚ではこうなるのだわ。」

階段をタタタタッと駆けのぼるようなタイム感覚、だ。
これが階段をタタタタッと駆け降りるようになるとヨーロッパ的な、またはクヮトロ・ピアチェーリや小澤洋介やハーゲン弦楽四重奏団になる。
さらに空中を泳ぐようになるとハインツ・ホリガーやゲヴァントハウス管弦楽団やハウルの動く城になる。思いっきり単純化して記述するとそうなる。

マルティヌー、細川俊夫の演奏が良かった。バルトークのテラシマ編曲にも新味があった。


B→C バッハからコンテンポラリーへ
146 近藤 千花子(クラリネット)

クラリネット:近藤 千花子
ピアノ&チェンバロ:寺嶋陸也 *
チェロ:桑田 歩 **

J.S.バッハ:協奏曲 ト短調 BWV1056a */**
J.M.モルター:クラリネット協奏曲第4番 ニ長調 */**
B.バルトーク/寺嶋陸也編:《ミクロコスモス》から **
第63番「つぶやき」/第79番「J.S.B.へのオマージュ」/第113番「ブルガリアン・リズム1」/第114番「主題と転回」/第115番「ブルガリアン・リズム2」/第97番「ノットゥルノ」/第123番「スタッカートとレガート2」/第124番「スタッカート」/第125番「舟遊び」/第130番「田舎のおふざけ」
B.マルティヌー:クラリネットとピアノのためのソナチネ(1956)*

B.マントヴァーニ:クラリネット・ソロのための《バグ》(1999)
E.-P.サロネン:クラリネットとチェンバロのための《ミーティング》(1982)*
細川俊夫:エディ─ クラリネットのための(2009)
L.バーンスタイン:クラリネットとピアノのためのソナタ(1941〜42)*


アンコール エルガー:ロマンス


Niseko-Rossy Pi-Pikoe |編集CDR寒山拾得交換会musicircus

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