Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2011年10月18日(火) |
坂本真綾/アルヴォペルト/ティンティナブリ「鈴鳴り様式」 |
Arvo Part アルヴォ•ペルトの作曲技法のひとつである、ティンティナブリ「鈴鳴り」様式であるが、 正しくはこういう作曲技法のことだと初めて知った。 ■ フォーアリーナもシュピーゲルシュピーゲルも婦女子だましの曲ですがな。
おれは今まで「ベンジャミン•ブリテンへの追悼歌」での鐘の響きのことかと思っていた。
オーケストラが沈み込んだ轟音を響かせて終わってゆくのに、オーケストラが響き終わって静寂が現れるところ、鐘の残響がふぁーんと立ち現われてくる身動きできない音楽的体験である。
この体験を天才的クリエイターである菅野よう子が 坂本真綾の「Feel Myself」 菅野=坂本の最初の、まさに世に出ようとカンペキに仕上げられた、持っている才覚のすべてをぶち込んだそのエンディングに、見事に再現してみせたのだった。
この「Feel Myself」では背景に鐘の音がじつはしっかり鳴っているのだが、 楽曲がギターの最後の一音を響かせたあと、その残響の中に、鳴り止んだはずの鐘の音がやはりまざまざと立ち現れてくる。
これを検証したわたしのアニキは、ギターの最期の一音の残響が、鐘の音の残響音程と一致しており、実際には鐘の音は聴こえないにしても、明らかにそれを狙っている菅野よう子の天才性を指摘した。
あ。実際には聴こえないや・・・
そもそもこの曲の5:00すぎにいきなり空中に投げ出されるような浮遊感。 このなぞはまだ解明がなされていない。
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