Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2011年09月13日(火) |
「tactile sounds vol.4」橋爪亮督ライブ@四谷茶会記 |
10日(土)は夜勤明けで病院に行ってそのまま 「tactile sounds vol.4」橋爪亮督ライブ@四谷茶会記 http://gekkasha.jugem.jp/?cid=43764 に出撃してそのままさらに12時間夜勤に突入するという50オヤジにとってははなはだ過酷な
そこでサックス、クラリネット、ベースによる「十五夜」の演奏に
この数週間のトンネルのような「うまく音楽が聴こえない症候群」のぶ厚い雲が晴れて 音楽が聴こえた。
橋爪亮督の「十五夜」は、昨年のベストトラック!と断じて疑わない演奏でのヴァージョン、 「わび・さび」の世界と、言うにはその成功の可能性はこれまでの音楽史にあったのか問いたい、と、切り返したいほどのまごうことなき現代ジャズの秘蹟だと考えているものだ、 もちろんそこには「世界レベルのインプロヴァイザー橋爪」も居る。
なんてことのないコンポジションなんである
ソーホワットやロンリーウーマンやジャストフレンズと同じくらいに。
子どもの遊びみたいな個々のプレイヤーに対する演奏指示だったりもする。
クラリネット奏者はじつに深い演奏力があり(まるでクラシックの奏者のよう)、作曲した「のろし」というナンバーは今すぐNHKハイヴィジョンのテーマに使用されるべき逸品でもあり、ところが「十五夜」の演奏では、なかなか入れないでいた。それでもいやおうなくこのコンポジションはいよいよ世界を大きく出現させてクラリネット奏者を包んで迫ってくる。
クラリネットは結局、自己を失いつつあるような破戒僧の月の下でのよるべなき歩み、を、表現した。
わたしにはまざまざと視えたのだからまちがいない。
ジャズとしてはベーシストの卓抜した技巧が年輪とともに音楽に躍動を与えていた、というより、このベーシストなかりせば音楽になっていなかったフシさえある。
そ、そんなはかなげなもんなのかい???音楽って・・・
この音楽を楽しめない審美者もわたしたちは容易に想定できている、むしろその想定こそが容易で野蛮なのだが。
10日の深夜、正確には11日午前1時45分の川越街道中空に雲の晴れ間を泳いでいる満月のしんとしたどこまでも続く音は、 ようやく
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