Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2010年05月23日(日) |
札幌在住のかたはシニッカ・ランゲラン公演を見逃してはならない |
札幌在住のかたはこのコンサート必見ですよー!
シニッカ・ランゲラン札幌公演>■ シニッカ・ランゲラン、ECMの作品>■
ミュージサーカスの記事は以下。 ECM NEWS/ECM情報 July 23, 2007 シニッカ・ランゲランのアルバムへの示唆に富む批評 ■
ECMに新しい才能が登場していたのを見逃していた。ノルウェーのカンテレ奏者シニッカ・ランゲラン。カンテレという楽器はハープを横にしたような楽器で、弦をチューニングするレバーが付いている。フィンランドの民族楽器で、ランゲランはフィンランドに近いルーツがあるかもしれない。ノルウェーは地続きだし。
5月23日(日)、東京駅八重洲口徒歩3分の Salon'd TOSHIN という会場で、日本カンテレ友の会主催により、ランゲランのソロ・コンサートが開かれた。30名ほどの小さな会場で、親密な雰囲気の中、朗々とした北欧トラッドの歌声に圧倒され、カンテレのチューニングをずらすことで演出される微分音もしくはメセニーのピカソ・ギターを思わせるつまびきに瞠目させられた。伝統的なフォークの味わいに斬り込むカンテレの現代的表現。それでいて、その静かな音の織り成す必然性にはアヴァンギャルド感は皆無である。
も、もしかしたら、こういう浪曲ががなるような不協和音の自然な配置は、フォークの根源に触れているのか?カンテレとは、こげにエッジのある楽器なのか、と、おののいていたが、ECMコンプリートを備える月光茶房の原田正夫さんとECMミュージシャンに信望の厚いオフィス大沢さんからお話をうかがうに、カンテレという楽器は現代音楽やエレクトリックな表現の分野はそもそもあるのだそうだ。なるほど、すると、おそらく正統的な演奏法によるカンテレ演奏に親しんでおられる日本カンテレ友の会の皆さんは驚いてしまう演奏だったのかもしれない。
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