Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2009年03月09日(月) |
宮下誠著 『カラヤンがクラシックを殺した』 光文社新書 |

宮下誠著 『カラヤンがクラシックを殺した』 光文社新書 ■
クラシックづいて2年目に突入しつつあるわたしですが、このようなすばらしい本に遭遇するのも時代の波だな。
聴取について、音楽の受容について、また、音楽の構造史について、いろいろな本や言説に触れてきたけれども、 畏れ入った。 音楽の闇に、ということこは、音楽のひかりに、触れている言説がここにある。
音楽が無力であるだの、この世の価値の外側にあるだの、 であれば、 この歓びは、この絶望に裏打ちされたような哀しみを含んだ、血の味がする音楽の放射は、何だというのか。
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