Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2008年11月18日(火) |
潮田益子、チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 |
『チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲、バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番 潮田益子、森正&日本フィル』 コロムビアミュージックエンタテインメント COCQ-84494 発売日: 2008/07/23 価格: 1575円(税込)
【曲目】 1. チャイコフスキー: ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35 2. バルトーク: ヴァイオリン協奏曲 第2番 Sz.117 【演奏】 潮田益子(ヴァイオリン)、 森正(指揮)、日本フィルハーモニー交響楽団 【録音】 1968年3月26-28日 杉並公会堂
おれはジャズ・即興の聴き手だ。おれがチャイコフスキーとバルトークのヴァイオリンコンチェルト、1968年録音、潮田益子の録音を聴いたのは1週間前。文京区の図書館に行ったときに、ジャケ借りしたのだ。チャイコフスキーはつまらないと思っている。コンサートで3・4回、LPとCDで10枚くらい耳を通してみたが、チャイコフスキーに感動したことはない。10さいのときに「白鳥の湖」を暗誦しながら心底つまらないと思っていたせいもあるか。なにが悲愴だ。時間の無駄したこっちが悲愴だ。なのにどうして、おれはこの復刻CDに一発でノックアウトされた。森正という指揮者も知らない。これがあの分裂症がかった日フィルの音か?この生気、格調、統率。ネットで紹介文を検索してみると「テクはともかく表現欲の強さには目を見張らせるものがある」(楽天市場)などと書かれている、テクはともかく?だと?楽天そんなだからリーグ優勝できねんだ。この演奏のエッジの立ち方。スクリューガン・レーベルのテイム・バーンとか、藤井郷子のカルテットとか、そんな力強さが持続する驚異だ。同じヴァイオリンのマット・マネリさえある意味負けてるぞ。・・・本稿、構成も考えずに書いているが、今ネットで潮田益子の経歴を調べてみて背中に電気が走った。潮田益子は現在ボストンに在住、ニューイングランド音楽院教授をなさっているという!マット・マネリもジョー・マネリもポール・ブレイも藤井郷子も同学院ではないか!斎藤秀雄に師事、桐朋学園高校卒、となれば三善晃も小沢征爾ともダイレクトにつながるし。・・・そういう経歴で仲間だと囲うことは意味がないか。さあ、何を書こう。まずはこの40年ぶりの録音復刻(コロムビア・ヴィンテージ・コレクション)を讃えたい。おれは潮田益子のほかの録音も聴かなければならないし、潮田益子は今度はいつ来日するのだ?それってにわかジャズファンがセシル・テイラーはすごいブラクストンがすごいジミー・ライオンズがすごいと騒いでいるような事態なのだろうか。すいません、梶本音楽事務所さま、マネジメントされている潮田益子さんのコンサートをぜひ聴かせていただきたく。
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